研究課題/領域番号 |
19K15847
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中野 真人 岡山大学, 環境生命科学研究科, 特別研究員(PD) (60756708)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 青枯病 / 病害抵抗性 / エフェクター / サリチル酸 |
研究開始時の研究の概要 |
青枯病菌は200種類以上の農作物に病気を引き起こす土壌伝染性の植物病原細菌である。本菌による農作物の被害は甚大であり、病害抵抗性を有する栽培品種の開発が求められている。しかしながら、青枯病抵抗性は複数の遺伝子により決定されているため、従来の交配による育種では抵抗性品種の作出が極めて困難である。本研究では、青枯病菌のエフェクターを活用することで抵抗性遺伝子を効率的に同定するとともに、当該遺伝子を用いた青枯病防除技術の有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
青枯病菌はナス科作物を加害する植物病原細菌である。ニコチアナ属植物は青枯病菌のRipBエフェクターを認識し防御応答を誘導する。本研究では、RipB認識に関わる新規宿主因子を同定するとともに、この認識を阻害する青枯病菌の病原性機構を明らかにすることを目的とした。ウイルス誘導ジーンサイレンシング法を用いた解析により、PsbOとPsbPはRipB認識に関わる因子として重要な役割を果たすことを明らかにした。また、RipB認識を阻害する青枯病菌エフェクターを同定するとともに、酵母ツーハイブリッドスクリーニングを用いて当該エフェクターと相互作用する宿主因子を複数見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
青枯病菌の宿主範囲は広く、その病原性機構は不明な点が多い。そのため、本菌に対する防除方法を開発する上で大きな障壁となっている。本研究では、青枯病菌エフェクターの機能解析を通して、青枯病菌が植物からの認識を回避する病原性分子機構を解明した。また、青枯病抵抗性の誘導に関わる情報伝達経路の一端が明らかになり、病害防除方法を確立する上で有益な知見が得られた。
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