研究課題/領域番号 |
19K15863
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯田 晶子 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任講師 (90700930)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | フードシステム / 都市農業 / フードシェッド / 資源循環 / サーキュラー・シティ / 緑農住 / Foodshed / 堆肥 / 農住混在 / 健康 / 都市計画 / COVID-19 / 都市緑地 / 都市農地 / アクセシビリティ / 都市食料政策 / Metropolitan Foodshed / Community Foodshed / 都市 / 食糧資源管理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「生産地から消費地まで食糧が移動する地理的範囲」を示す「Foodshed」(食域圏)概念を用いて、日本の都市の農住混在空間にみられる小規模分散型のローカルフードシステムの空間的広がりを視覚化する方法を構築し、資源循環の観点からその有効性を検証する。それを通じて日本の都市空間の再評価を行うとともに、持続可能な都市・コミュニティを再構築していく上での計画論的課題の提示を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、Foodshedの概念を用いて日本の都市の小規模分散型フードシステムを可視化し、資源循環の観点からその有効性を検証した。東京都の都市農家と市民農園利用者へのアンケートとインタビュー調査を実施した結果、緑農住混在市街地では、生産―流通―消費―破棄―再利用といったフードシステムの全体にわたって、数百mから数kmの範囲の小規模な循環型都市圏が形成されていることが判明した。また、COVID-19蔓延下のアンケートからは、市民農園や近隣直売所の利用が都市住民の主観的健康感、身体活動量、食料不安の緩和と有意に関連しており、小規模な循環型都市圏が効果的に機能していたことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はFoodshedの概念を用いて、日本の都市の緑農住混在市街地における小規模分散型フードシステムを可視化した。また、本研究の途中で、COVID-19パンデミックが発生したため、研究内容を一部変更し、COVID-19蔓延下において小規模分散型フードシステムが都市住民の健康と食料不安の緩和に果たした役割を明らかとした。これらの結果は、都市における資源循環並びに健康促進のために緑・農・住が混在する土地利用形態の有効性を示すものである。本成果は、これまで乖離していた都市計画と食料の資源循環を統合的に捉え、循環型都市(サーキュラー・シティ)を構築していくための基礎的知見を提供している。
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