研究課題/領域番号 |
19K15894
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉野 弘明 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (30751440)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 小規模漁業 / バランスト・ハーベスト / 持続可能性 / 暗黙知 / オープンデータ / ビッグデータ / 意思決定支援ツール / 持続可能な水産業 / IoTモニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、心理学、工学、農学の知見と手法を学際的に利用し、1)バランスト・ハーベストを実現する漁業者が持つ暗黙知を顕在化し、2)機械学習を利用した多魚種の漁獲データにおける潜在的パターン抽出を行い、また3)局所モニタリングデータ取得デバイスの開発を行い、得られたデータを総合的に分析することで、日本の小規模漁業におけるバランスト・ハーベストの実態を客観的データから明らかにし、また研究対象地に留まらない応用可能性を持つ一般化された知見へとまとめることで、我が国、ひいては全世界における水産業の持続可能な発展に寄与することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、我が国における小規模漁業者が歴史的に有してきた暗黙知と海況や水産に関連する情報を組み合わせ、その持続的発展に寄与する知見を深めることを目指したものである。多分野融合的な視点から、全国的な水産業に関連するデータを集約したことで見えてきた各地域の特徴や、漁業者へのヒアリング調査によって抽出された漁業・養殖業における潜在的な知(勘や経験)、多魚種漁獲データから機械学習の技術を利用し抽出された漁獲パターン、SNSなどから得られる社会的価値づけの動向等を把握し、それらを組み合わせて提供することで小規模漁業者への地域特性やニーズに即した情報提供を促すことができることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでその複雑性からあまり着目されてこなかった日本の小規模漁業におけるバランスト・ハーベストの実態と、それらの断片的情報として得ることができる多種の情報をいくつかの学問分野に跨った手法で収集および分析した点に意義がある。また、漁業者がアクセス可能な形で海況情報などを各日で伝達可能な電子システムを開発した。これにより、自然科学および社会科学が扱う別のデータについて、統合的に伝達することで日々の漁労活動の一助にすることが出来る可能性を提示することができた。本研究で得られた結果や観点は、今後も増え続けると予想されるネット上のデータを含め、統合的に分析され、応用されることが望まれる。
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