研究課題/領域番号 |
19K15917
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
池田 真也 茨城大学, 農学部, 助教 (40816823)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 契約栽培 / ホールドアップ問題 / 共同体 / 伝統的流通 / 持続可能性 / ジャワ / インドネシア / フィリピン / スーパーマーケット / 商人 / 農民グループ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はインドネシアの農産物流通を対象に、小規模農家が契約栽培に適応するための条件を、その仲介者となりえる在来商人および企業の観点から明らかにするものである。また、契約栽培生産が持続可能な発展経路に位置するかを判別するため、契約栽培生産への転換が農村経済の豊かさに与える影響を定量的に評価することを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究の問いはインドネシア・ジャワ島の小規模経営農家にとって契約栽培は持続可能な市場参加形態なのかである。2019年度に実施した聞き取り調査の結果を理論的に分析した。その結果として、伝統的な卸売流通の価格水準が高騰していることが契約栽培の持続性を毀損していること、他方で共同体メカニズムによる履行強制等により、抜売に見られる契約栽培のホールドアップ問題の回避に寄与していることを明らかにした。また、フィリピンとの国際比較を試み、共同体メカニズムに注目する重要性を明らかにした。さらに、持続可能な農業発展の観点から実施した定量分析では、伝統的流通に視座を広げる重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農産物流通近代化のモデルケースとして知られるジャワの本事例の契約栽培は持続的ではなかったものの、小規模経営農家の市場参加を促進し、その地位を向上させた点で、長期的な農業開発における契約栽培の在り様に関して新たな視点を提示した。この点において学術的意義があると考える。また、フィリピンの農産物流通と国際比較を行ったことで、東南アジア地域の農産物流通改善という開発実務家にとっても有益な知見を与えた点で社会的意義があると考える。
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