研究課題/領域番号 |
19K15966
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 (2020-2022) 日本医科大学 (2019) |
研究代表者 |
渡辺 雄貴 日本獣医生命科学大学, 応用生命科学部, 助教 (50781788)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ロードシス / エストロジェン / 発情行動 / Npbwr1 / エストロゲン受容体 / 視床下部 |
研究開始時の研究の概要 |
家畜受胎率の低下要因の一つに、微弱発情などの発情行動異常が挙げられる。発情行動発現の脳内機構の詳細は未だ不明な点が多い。本研究は雌ラットを用い、哺乳類メスに共通する発情行動の発現を担う神経内分泌機構を明らかにすることを目的とする。本研究の達成は、学術的な意義が高いだけでなく、本研究により明らかとなった因子に焦点をあてた育種選抜の基準開発に資するなど畜産分野に貢献を果たす基礎的知見を提供できる。
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研究成果の概要 |
本研究ではメスの発情行動を制御する神経メカニズムを解明するため、発情行動制御に極めて重要な神経核である視床下部腹内側核において、エストロジェン受容体α(ERα)と共役する遺伝子の網羅的解析から発情行動を制御する候補因子を絞った。それら候補因子の遺伝子発現に及ぼすエストロジェンの影響を定量型PCR法を用いて解析し、ニューロペプチド B(NPB)をコードする遺伝子を最有力候補とした。NPBの受容体遺伝子であるNPBWR1遺伝子のノックアウトラット作出を試みた。5腹のラットに対し、GONAD法を実施し、7匹においてNpbwr1ノックアウト候補ラット(F0)を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ニューロペプチドB(NPB)の脳室内投与は、発情行動制御に関連のあるホルモン、黄体形成ホルモンやプロラクチン分泌の分泌を亢進することが明らかとなった。この結果は、生殖機能の中枢制御機構の全容解明への一助となりうる。また、本実験では、発情行動発現を制御する因子の同定にまでは至らなかったが、本研究で作出したNpbwr1遺伝子欠損ラットは、今後、NPB-NPBWR1シグナリングが発情行動に及ぼす影響を明らかにするために用いるだけでなく、摂食機能や生殖機能などの生理機能におけるNPB/NPW-Npbwr1の役割を詳細に解明するために有用なツールとなることが期待される。
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