研究課題/領域番号 |
19K15972
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
菅沼 啓輔 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (60772184)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | トリパノソーマ / 馬 / 家畜動物 / ウマ / 診断 / トリパノソーマ症 / ゲノム科学 |
研究開始時の研究の概要 |
ウマトリパノソーマ症は二種類の異なるウマトリパノソーマ原虫の感染により引き起こされる致死的な原虫病である。ウマトリパノソーマ症対策のポイントは2種類の病原原虫種の鑑別と、病原原虫に合わせた清浄化プログラムの実施であるが、種特異性の低い共通抗原を用いているため、現在の診断法では鑑別診断が不可能である。そのため不適切な清浄化プログラムの実施により感染が拡大している。そこで本研究では複数のウマトリパノソーマ株の遺伝情報を比較解析した結果を元に、臨床現場で使用可能な簡便な鑑別診断法(イムノクロマトグラフィー法)を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ウマトリパノソーマ症は二種類の異なるウマトリパノソーマ原虫の感染により引き起こされる致死的な原虫病である。申請者は、これらウマトリパノソーマ症の鑑別診断法を開発するために、申請者が独自に株化した媾疫トリパノソーマに加え、ベルギー熱帯医学研究所から各種動物トリパノソーマを用いた比較ゲノム解析を実施した。またパラグアイ、スーダン、フィリピンなどウマトリパノソーマ症に加えそのほかの家畜にも動物トリパノソーマ症が蔓延している開発途上国における感染状況の疫学調査と感染リスク因子の探索を実施した。今後これらの研究成果をもとに動物トリパノソーマ症の清浄化が進むことが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、経済的価値が高く疾病対応が急務であるが有効な鑑別診断法のないウマトリパノソーマ症に対する鑑別診断法の開発を行い、また実際の検体を用いて開発した鑑別診断法の実効性を検討した点である。 また社会的意義として、動物トリパノソーマ症汚染国である熱帯・亜熱帯地域の発展途上国を対象として、多くの経済被害が出ているウマトリパノソーマ症を含む動物トリパノソーマ症に対する疫学調査を実施し、トリパノソーマ感染リスク因子候補を見出した。それらのデータをもとに科学的知見に基づくトリパノソーマ症対策の実行が期待される。
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