研究課題/領域番号 |
19K15979
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
山崎 浩平 北里大学, 獣医学部, 講師 (20836639)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Aeromonas / 網羅的選抜 / 壊死性軟部組織感染症 / 運動性 / 毒素 / 菌体外膜 / 病原性 / 敗血症 / Aeromonas hydrophila / トランスポゾン / virulence factor / 網羅的探索 / 細菌感染症 / 壊死性筋膜炎 / 創傷感染 |
研究開始時の研究の概要 |
1. 細菌のゲノム上にランダムに挿入されるトランスポゾンを用いてA. hydrophilaに変異を導入することにより、変異株ライブラリーを作製する 2. 変異株ライブラリーをマウスを用いた感染実験により試験することで、生体内増殖必須因子および壊死症を引き起こす因子を網羅的に選抜する 3. 選抜された因子の機能解析を行う。
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研究成果の概要 |
Aeromonas hydrophilaはヒトの体内で素早く増殖し、軟部組織に重篤な壊死症を引き起こす。A. hydrophilaのゲノム上にトランスポゾンを転移させ、変異株ライブラリーを作製し、病原性に関与する遺伝子を網羅的に選抜した。特に運動性、毒素、そして菌体外膜に関連する遺伝子が多く選抜され、これらの因子が病原性に関与することが明らかとなった。運動性は軟部組織中の拡散に必須であり、壊死範囲の急速な拡大に関与することが明らかとなった。また、A. hydrophilaが分泌する毒素および菌体外膜の欠損あるいは減少は宿主体内での増殖性に影響を及ぼすことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Aeromonas hydrophilaはヒトに重篤な軟部組織壊死症を引き起こす病原細菌である。A. hydrophila感染症は短時間内に重症化することが知られており、抗菌薬と併用可能な感染症制御法の確立が課題である。本研究は病原細菌が感染者体内で増殖するために必要な因子および病態を引き起こすために必用な因子の網羅的選抜をおこなった。本研究成果に基づくA. hydrophila感染症の病態形成機構の解明は、本菌による感染症の重症化を防ぐ治療法の開発に繋がる可能性がある。
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