研究課題/領域番号 |
19K15997
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 日本大学 (2020-2023) 東京農工大学 (2019) |
研究代表者 |
合屋 征二郎 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (20836887)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 犬 / 僧帽弁閉鎖不全症 / 昇圧薬 / 低血圧 / 麻酔 / 圧容量曲線解析 / 心血管機能 / 血圧 / エフェドリン / フェニレフリン / 昇圧剤 |
研究開始時の研究の概要 |
僧帽弁逆流(MR)は小動物臨床で頻繁に認められる病態であるが, 麻酔時低血圧に対する昇圧薬がMR犬の心血管機能に与える効果に関しては不明な点が多い。申請者は独自の方法によりMR犬における厳密な心血管機能評価を可能にした。本研究では実験的にMR犬を作成し, 臨床現場で汎用されている昇圧薬がMR犬の心血管機能に対していかなる影響を与えるかを解明する。
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研究成果の概要 |
麻酔時低血圧を呈した犬に対して昇圧薬を使用する前にアトロピンを投与しておくことで反射性徐脈を予防することができ、より効果的な昇圧作用を得ることができることを本研究は明らかにした。 血管収縮作用のみを有するフェニレフリンでは高用量によって十分な昇圧作用を得られたが、同時に左室前負荷を増大させうっ血性心不全のリスクを上げる恐れがあった。一方、僧帽弁閉鎖不全症の犬に対するノルアドレナリンの持続静脈内投与は左室前負荷を過度に増大させることなく十分な昇圧作用を示し、最も効果的な昇圧薬であることも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低血圧は麻酔時に最も頻発する合併症であり、治療には昇圧薬が用いられる。僧帽弁閉鎖不全症は犬でよく認められる心疾患であるが僧帽弁閉鎖不全症の犬の麻酔時低血圧に対する適切な昇圧薬に関してよくわかっておらず、麻酔自体が忌避される理由の1つとなっていた。本研究成果は僧帽弁閉鎖不全症の犬の安全な麻酔管理に貢献した。また犬という動物種において昇圧薬誘発性の心拍数低下がよく認められることを明らかにしたことは、犬が迷走神経主体の動物である可能性を提示した点で学術的価値がある。
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