研究課題/領域番号 |
19K16001
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
君付 和範 大分大学, 医学部, 助教 (10829724)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 狂犬病 / in vivo imaging / リンパ節 / 初期感染 / 末梢感染 / 1088株 / 宿主免疫 / RFLuc / 高感度生体イメージング / AkaLuc / in situ hybridization / フィリピン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、発症犬の唾液中に含まれるウイルス量の調査に加え、野外株低用量接種により長く不定な潜伏期を再現したマウスモデルを使用して、潜伏期間中のウイルスの局在の特定、さらに潜伏部位における遺伝子変動を解析することを目的とした。本研究では、狂犬病ウイルスの感染動態を高感度に検出できるin vivo 発光イメージングにより、マクロ視点で長期潜伏感染時の潜伏部位を同定し、さらに超高感度核酸検出系によりミクロ視点で細胞種を特定する。さらに、その細胞で発現上昇する遺伝子を同定する。こうした遺伝子は、狂犬病の発症前診断法確立におけるバイオマーカーに使用できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究では、狂犬病ウイルス末梢感染マウスモデルを用いて感染初期におけるウイルス局在部位の特定、さらに同部位おける遺伝子変動を解析することを目的とした。in vivo 発光イメージングにより生体内の狂犬病ウイルスの感染動態を観察したところ、接種3日目にシグナルが右後肢の膝窩付近に限局していた。さらに、膝窩リンパ節(PLN)および脊髄(SC)のみでウイルス遺伝子が検出され、特にPLNからは免疫反応に関連した遺伝子発現が上昇していたことから、感染初期の末梢組織におけるウイルス局在部位はリンパ節である可能性が示唆された。今後はより長い潜伏期間を再現したモデルでも検討する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
狂犬病は全ての哺乳動物に感染する人獣共通感染症で、 アジアやアフリカ の発展途上国 を中心に毎年約55,000人が本疾患によって死亡している。狂犬病では感染から発症するまでの間、数週間から数年の不定期な潜伏期間が認められるが、その間、狂犬病ウイルスがどこでどのようにして存続しているのか未だ不明である。本研究では、潜伏部位の一部としてリンパ節が考えられた。狂犬病ウイルスが潜伏感染している細胞を同定し、そこでウイルス感染により分泌が亢進している分子を同定できれば、それをバイオマーカーとした狂犬病の発症前診断法の確立が可能であると考えられる。
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