研究課題
若手研究
我々は関節リウマチの新規治療標的を探索している。関節炎モデルマウスを用いた実験で滑膜線維芽細胞に発現するDNAメチル化促進因子Uhrf1(Ubiquitin-like, containing PHD and RING finger domain 1)を特異的に欠損させると関節炎病態が悪化することを見出した。本研究は関節リウマチにおけるUhrf1の分子機構をマウスとヒトサンプルを使用して明らかにし、新規治療標的を探索する。
我々は、関節リウマチの新規治療標的の足掛かりを見つけるため研究をしている。先行研究で同定したエピジェネティック(DNA塩基配列の変化を伴わない遺伝子発現調節)制御因子UHRF1の働きを解析すると、関節リウマチ病態においてUHRF1は様々な増悪因子を抑制的に制御していることが判明し、また、マウスモデルにおいてUHRF1発現を維持すると関節炎病態が改善することを明らかにした。
現在、関節リウマチ治療において生物学的製剤等が奏功しているが、未だ20-30%には十分な効果が認められない。本研究成果より、滑膜線維芽細胞に発現するUHRF1は様々な関節リウマチ増悪因子の発現を網羅的に抑制していること、UHRF1発現を維持すると関節炎病態が改善することを臨床サンプルやマウスモデルを用いて明らかにした。これらのことから、関節リウマチ患者におけるUHRF1発現維持は増悪因子を網羅的に抑制する新規治療戦略として期待される。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
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