研究課題/領域番号 |
19K16050
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
後藤 祐平 基礎生物学研究所, 定量生物学研究部門, 助教 (50814620)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 定量イメージング / CDK / サイクリン / 分裂酵母 / 光遺伝学 / PhyB / Cry2 / FRET / 細胞周期 / 蛍光相関分光法 / 微小流路 / ノックイン / CRISPR-Cas9 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞外界からの刺激や内在性のストレスなどのアナログな情報が、細胞周期を進めるか否かのデジタル(1 or 0)な情報に変換されているが、その閾値の定量的な決定機構は明らかになっていない。 本研究では、細胞周期G1/S期チェックポイントに着目し、分裂酵母およびヒト培養細胞を用いて1細胞定量イメージング手法により進化的に保存された「Cdk-サイクリンによるG1/S期チェックポイントの閾値決定機構の解明」を目的とする。
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研究成果の概要 |
細胞は外界や自身の状況を感知し、増殖するか否かを決定している。外部情報の連続的な(アナログな)刺激が、細胞周期を停止するか否かといった二値的情報(デジタル)に変換されるための閾値決定機構は明らかではない。 本研究では細胞周期の主要制御因子であるCDKの動態を1細胞レベルで観察し、定量的な閾値決定機構の解明を目指した。その過程でCDKの活性を生細胞で測定可能なCDK活性センサーおよび、CDK活性の光操作ツールを開発した。 本研究を通じて、分裂酵母の細胞周期は様々なインプットをCDK活性に統合し、特定の因子の発現量ではなく最終的なCDK活性が実質的な閾値決定を担っていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで細胞周期の研究の多くは、生化学によるスナップショット、かつ細胞集団の平均的な挙動しか観測してこなかった。また、細胞周期は個々の細胞で独立しているために、薬剤などを用いて細胞周期を同調する必要があった。本研究で開発したCDK活性センサーを用いると、1細胞でのCDKの活性を経時的に、薬剤による同調無しに追うことが可能となり、細胞周期の中でのCDK活性動態を高時間分解能で追うことが可能となる。また、細胞周期への摂動も光遺伝学を用いることにより、顕微鏡観察下で任意のタイミングで操作することが可能となった。これらの技術をさらに応用し生体内での細胞周期制御が可能となることが期待される。
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