研究課題/領域番号 |
19K16053
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 征輔 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (30769576)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ヌクレオチド転移酵素 / X線結晶構造解析 / RNA / U6 snRNA / TUT1 |
研究開始時の研究の概要 |
TUT1はU6 snRNAの成熟化を担う酵素であり、U6 snRNAを特異的に認識して3’末端にウリジンを付加する活性を持つ。U6 snRNAの3’末端はU6 snRNPの形成やスプライソソームのリサイクルに関わるため、その成熟化は真核生物の遺伝子発現に重要なプロセスである。 申請者らは本研究に先だってTUT1単体の立体構造を決定し、U6 snRNAに特異的なウリジル化反応の概要を明らかにしてきた。しかし複合体の立体構造は明らかになっておらず、完全な結合様式の解明には至っていない。本研究の目的は、TUT1とU6 snRNAの複合体立体構造解析から特異的な認識メカニズムを明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
TUT1はU6 snRNAの成熟化を担う酵素であり、U6 snRNAの3’末端にウリジンを付加する活性を持つ。U6 snRNAの3’末端はU6 snRNPの形成やスプライソソームのリサイクルに関わるため、その成熟化は真核生物の遺伝子発現に重要なプロセスである。 本研究はTUT1によるU6 snRNA認識機構を原子レベルで明らかにすることを目的とし、ヒトTUT1とU6 snRNA複合体のX線結晶構造解析から立体構造を明らかにした。TUT1は複数のRNA結合ドメインでU6 snRNAの塩基配列や二次構造などの特徴を認識しており、全体として高い親和性と特異性で相互作用していることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNAはDNAから転写されたのち、さまざまな修飾を受けてその機能を発揮する。TUT1によるU6 snRNAへのポリウリジル化はその一つであり、U6 snRNAが適切に働くために必要なステップである。しかし、TUT1が細胞内の数多くのRNAの中からU6 snRNAだけを基質とするのかについて、詳細なメカニズムはわかっていなかった。本研究ではタンパク質・RNA複合体についてX線結晶構造解析から立体構造を明らかにし、原子レベルでの結合様式を明らかにすることで、なぜTUT1がU6 snRNAに特異的にポリウリジル化するのかを明らかにした。
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