研究課題/領域番号 |
19K16065
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
天貝 佑太 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90773896)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ERp44 / 亜鉛輸送体 / 亜鉛 / 初期分泌経路 / ゴルジ体 / 小胞体 / タンパク質品質管理 / 初期分泌径路 |
研究開始時の研究の概要 |
亜鉛は必須微量元素であり、その欠乏は皮膚炎や神経疾患などをはじめとした亜鉛欠乏症を引き起こす。我々は、分泌経路シャペロンタンパク質のERp44が亜鉛イオンと結合し、その活性が亢進することを見出してきた。本研究では、細胞中の亜鉛恒常性維持に必須の亜鉛輸送体に着目し、ERp44タンパク質制御機構の解析や、細胞内亜鉛イオン濃度測定などを行い、分泌経路内腔における亜鉛イオンの働きをさらに詳細に解明する。
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研究成果の概要 |
小胞体、ゴルジ体からなる初期分泌経路には、新規に合成された分泌タンパク質が正確な立体構造を形成できるように様々なタンパク質品質管理機構が備わっている。我々はこれまでに、このタンパク質品質機構に亜鉛が重要な働きを有することを見出してきた。しかしながら分泌経路内の亜鉛そのものがどのように制御されているのかはほとんど不明であった。本研究では、新規に開発した分泌経路内の亜鉛イメージング技術を用いて、ゴルジ体に局在する亜鉛輸送体タンパク質がどのように分泌経路内の亜鉛濃度維持に関わるかを解明した。さらに、亜鉛輸送体タンパク質の発現抑制がタンパク質品質管理に影響を与えることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、小胞体ゴルジ体内の亜鉛濃度がどのくらいであるかはほとんど不明であった。私たちが開発した手法により、その値が明らかとなった。さらに亜鉛輸送体がどのように亜鉛濃度維持に関わっているかを発見することができた。これらの研究成果は、分泌経路における亜鉛の生理的な意義を考える上で重要な基礎的知見になると考えられ、本研究成果をもとに亜鉛生物学の発展に大きく寄与すると考えられる。
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