研究課題/領域番号 |
19K16069
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
八代 悠歌 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (40836483)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | トキシン・アンチトキシン / tRNA / X線結晶構造解析 / RNA / 構造 |
研究開始時の研究の概要 |
バクテリアのトキシン・アンチトキシンは、栄養飢餓や抗生物質の暴露などのストレス環境下において細胞の増殖を抑制することにより、細胞の生残を促進する。近年新たに報告された、GNATファミリーに属するアセチル基転移酵素のトキシンは、アミノアシルtRNAを標的として作用して、細胞の生育を抑制することにより、細菌の休止状態や薬剤耐性獲得に寄与していることが知られている。本研究課題では、X線結晶構造解析、生化学的解析、遺伝学的解析を駆使することにより、GNATファミリーのトキシンが作用する際の詳細な分子機構を解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、GNATファミリーに属するアセチル基転移酵素のトキシンによる、アミノアシルtRNAのアセチル化反応の分子機構解明を図った。サルモネラ菌のGNATトキシンTacTについて、グリシルtRNAGlyのみをアセチル化することを明らかにし、さらにTacTとグリシルtRNAGlyの共結晶構造決定に成功し、TacTによる特異的な基質認識メカニズムを解明した。また、腸管出血性大腸菌のGNATトキシンAtaTが、複数種のアミノアシルtRNAを標的とすることを見出したほか、AtaTとアミノアシルtRNAの共結晶構造解析と生化学解析により、AtaTによる基質アミノアシルtRNAの認識機構を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでGNATトキシンによる基質認識の分子基盤は未解明であり、本研究は新規の学術的知見をもたらすものである。また、バクテリアのトキシン・アンチトキシンは、栄養飢餓や抗生物質暴露などのストレス環境下でのバクテリアの生残に寄与にすると考えられており、特に、抗生物質にさらされた細菌の一部が休眠状態となり、遺伝子の変化を伴わずに薬剤耐性を示す現象(パーシスタンス)への関与が示唆されている。実際に、本研究で対象としたトキシンTacTは、マクロファージ細胞中のサルモネラ菌のパーシスタンスを促進することが報告されており、本研究成果は、病原性細菌に対する新規薬剤開発において分子基盤を提供すると期待される。
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