研究課題/領域番号 |
19K16080
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
金丸 佳織 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 助教 (40838637)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 細胞膜リン脂質 / 上皮細胞 / リン脂質 / 上皮性 / 細胞性質 |
研究開始時の研究の概要 |
現在までの研究により上皮細胞と非上皮細胞では,ある種の細胞膜リン脂質の量が異なっていること,上皮細胞において細胞膜リン脂質の量を減少させた際に,上皮細胞特有の性質である上皮性が失われることを明らかにしてきた.そこで,これらの予備的結果を基に,”細胞膜リン脂質が,細胞の上皮性決定に関与する”可能性を考え,本研究では細胞膜を構成するリン脂質の変化が細胞の上皮性に与える影響とそのメカニズムを明らかにすることを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では細胞間接着タンパク質が細胞膜リン脂質ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸 (PI(4,5)P2)の近傍に存在することと、PI(4,5)P2が上皮細胞特有の細胞間接着タンパク質の局在を制御することを明らかにした。このことから、PI(4,5)P2は細胞間接着タンパク質と協働して上皮性決定に寄与することが示唆された。さらに細胞膜のPI(4,5)P2を増加させることで非上皮細胞が部分的に上皮細胞様の性質を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において細胞膜リン脂質が上皮性の維持や決定に関与することや、その分子機構の一端を明らかにした。上皮性決定におけるタンパク質の役割については理解が進んでいる一方、上皮性決定における細胞膜リン脂質の役割はほとんど明らかになっていない。そのため本研究の成果は上皮性を決める仕組みについての理解を深めることに貢献し得るものである。また上皮性の喪失は癌をはじめとした多くの疾患に関与するため、本研究の成果は上皮性の喪失が関連する疾患の理解を深めることにも繋がるものと考えられる。
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