研究課題/領域番号 |
19K16085
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2022) 東京大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
木股 直規 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (40822929)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | メラノプシン / 非視覚光応答 / GPCR / 非視覚光受容 / ipRGC / 光受容 / オプシン |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の網膜には、視細胞とは別にipRGCとよばれる光感受性を持つ細胞が存在し、体内時計の光同調などの視覚以外の光応答を制御している。ipRGCには光受容分子としてOPN4が発現しているが、OPN4の詳細な分子機能は不明である。そこで本研究では、OPN4の詳細な分子機能を解析し、さらにOPN4の分子としての性質が、体内時計の光同調などの個体レベルの光反応に与える影響を明らかにすることを目的とする。これらの結果から、非視覚系の光応答にOPN4が使われている機能的、および進化的な理由を解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
メラノプシンはロドプシン様の光受容体であり、哺乳類では視覚以外の光生理応答に寄与している。本研究では、メラノプシンの分子特性が生理応答に与える影響の解明を目指した。まず、ロドプシンの研究から、活性化効率またはGタンパク質の選択性に重要であると考えられたアミノ酸残基について変異体解析を行った結果、いずれの変異体も当初の予想とは異なる光応答を示した。これは、メラノプシンがロドプシンとは異なる活性化機構を持つことを意味している。また、変異体の機能が生理機能に与える影響を検証するため、マウスのメラノプシン発現細胞に、組換えメラノプシンを発現させ、機能を評価する実験系を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果の学術的意義として、光受容体の分子としての機能が個体の生理機能と関連している可能性を見出した点にある。従来、メラノプシンとロドプシンは活性化メカニズムが類似していると考えられていたが、本成果によって生物は生理機能に応じて活性化メカニズムの異なる光受容体を使い分けていることが示唆された。また、組換えメラノプシンを生体に発現・機能させた成果は、将来的にはメラノプシン由来の体の不調、例えば季節性情動障害などの対処法の発見につながる可能性が考えられる。
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