研究課題/領域番号 |
19K16096
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
山本 尚貴 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (30805338)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 生物物理 / 上皮組織 / メカノバイオロジー / 機械学習 / グラフニューラルネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
上皮細胞が隙間なく接着した細胞層である上皮組織は、多細胞生物の生命活動に不可欠であり、上皮組織の機能解明は生物学の重要な課題である。上皮組織は、細胞同士が互いに力を及ぼし合うことで、細胞間接着を維持しながら、動的に互いの位置関係を変化させ、生物学的機能を果たす。そのため、上皮組織の機能の理解のためには、上皮組織の動態を支配する、細胞間の力学機構を解明することが不可欠である。本研究では、上皮組織を構成するミニマルな多細胞ユニットである、3細胞で上皮構造を維持できる実験系を確立する。そして、この系を用いて、細胞間の力学が各細胞の状態を介した相互作用により、どのように制御されるかを定量的に解明する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、多細胞生物の生命活動に不可欠である上皮組織の機能や構造がどのように維持されているかについての知見を深めることを目指した。具体的には、上皮細胞の力学的な性質が、どのように組織全体のダイナミクスに影響を与えるかを数理的手法を用いて、明らかにすることができた。さらに、細胞組織のライブイメージデータから、細胞同士の相互作用のルールを抽出する手法を機械学習を用いて提案し、マウスの皮膚組織における細胞間の相互作用のルールを同定することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、上皮細胞の力学的性質の時間的なゆらぎが、上皮組織のダイナミクスに与える影響を理論的に調べ、これまで報告されていなかった上皮組織の性質を見つけることができ、多細胞組織に関する新たな生物物理学的な知見を得ることができた。また、本研究で開発した多細胞組織における細胞間の相互作用の推定手法は、様々な組織に対して適用可能であり、生物学の大きなテーマである細胞間相互作用の理解を推し進めるための一歩になった。
|