研究課題/領域番号 |
19K16110
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川崎 俊輔 京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (10816036)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 人工遺伝子回路 / 翻訳制御 / RNA/RNP / 細胞コンピューティング / 合成生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
大規模な人工遺伝子回路は、細胞機能を自在に制御できるため、合成生物学及び医療研究において注目されつつある。中でも安全性、設計の容易さ、応用可能性の豊富さを兼ね備えている「翻訳を制御できる遺伝子回路の構築」が望まれている。本研究では、翻訳制御に必要な人工分子デバイスの種類を拡充し、大規模な翻訳制御回路の構築原理を解明する。このような遺伝子回路によって、将来的には治療機能を持つ細胞の挙動や、遺伝子治療薬の機能を正確にプログラム可能となる。
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研究成果の概要 |
哺乳動物細胞において、遺伝子発現を正確に制御することは、細胞工学および医療応用にとって重要である。この実現のため、人工遺伝子回路の構築が進められている。 特に、翻訳制御に基づく回路は、ゲノム損傷のリスクが低い合成RNAやレプリコンなどのベクターで機能する。 しかし、複雑な人工遺伝子回路に実装できる翻訳制御因子の種類は非常に少ない。 本研究では、利用可能な人工翻訳制御因子を大幅に拡張した。特に、Casタンパク質を翻訳制御因子として転用できることを発見し、 50以上の人工翻訳制御因子の設計、多数の人工遺伝子回路の構築を可能とした。 この成果は、今後の細胞コンピューティング研究を加速するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、翻訳制御因子の種類を拡充し、それら翻訳制御因子からなる回路の構成およびその連結様式を検証し、大規模な翻訳制御回路の構築原理の解明を目指した。このような遺伝子回路によって、将来的には治療機能を持つ細胞の挙動や、遺伝子治療薬の機能を正確にプログラム可能となる。これにより、治療効果の強度や、発揮のタイミング、パターンを調節可能な新しい治療戦略を提供できる。
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