研究課題/領域番号 |
19K16131
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
佐々木 桂奈江 兵庫県立大学, 理学研究科, 助教 (80752427)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゴルジ体 / ストレス応答 / 糖鎖修飾 / プロテオグリカン / 転写制御 |
研究開始時の研究の概要 |
ゴルジ体ストレス応答とは、ゴルジ体の処理能力を超える事態に対して、能力を増強することで恒常性を維持する、細胞の生命活動に必須の適応機構である。我々はこれまでに、ゴルジ体ストレス応答の主要な経路の一つであるプロテオグリカン経路の存在を見出し、その分子機構の一部を明らかにしてきたが、全貌は未だ不明である。本研究では哺乳類細胞を用いた新規の遺伝学的スクリーニングによってプロテオグリカン経路の制御因子を網羅的に同定し、経路の全体像を明らかにする。本研究の結果が軟骨形成不全や損傷脊髄再生など、プロテオグリカン産生が関与する様々な疾患に対する治療方法開発に大きく貢献することを期待している。
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研究成果の概要 |
本研究では、O型糖鎖修飾能力を増強させるゴルジ体ストレス応答プロテオグリカン経路の分子機構を明らかにすることを目的として解析を行ない、その成果として、プロテオグリカン経路を制御する転写因子KLF2/4の同定に成功した。ゴルジ体ストレスが起こると、KLF2/4の発現が転写レベルで上昇し、タンパク質量も増加する。その結果、KLF2/4が核内で転写制御配列PGSEに結合して活性化させることで、糖鎖修飾酵素遺伝子群の発現制御に関与することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゴルジ体ストレス応答の分子機構について、ストレスを感知するセンサーやシグナル伝達因子など、多くの制御因子がまだ未同定である。本研究の成果により、プロテオグリカン経路で機能する転写因子KLF2/4を同定したことで、さらに上流で機能する制御因子を発見する手がかりを得ることができたと考え、学術的に非常に重要な成果であると考えている。本研究からさらに発展してプロテオグリカン経路の全貌を明らかにできれば、軟骨形成不全や損傷脊髄再生など、プロテオグリカン産生が関与する、様々な疾患に対する治療方法開発に大きく貢献できると考えている。
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