研究課題/領域番号 |
19K16149
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
鹿島 誠 青山学院大学, 理工学部, 助教 (10780562)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 幹細胞 / 再生 / プラナリア / piwi / RNA-Seq / PIWI / piRNA |
研究開始時の研究の概要 |
プラナリアは成体でも多能性幹細胞(PSC)を維持しており、PSCの成体内制御機構にアプローチすることができるモデル生物である。本研究では、プラナリアの成体PSCの制御に重要であるPIWIタンパク質の機能解明を目指す。特に、再生能力の維持に不可欠なpiwiB遺伝子に注目して、piwiやそのパートナー遺伝子の機能阻害個体に対するオミクス解析と表現型解析を通じて、PiwiBの標的遺伝子を網羅的に同定する。さらに、同定した候補遺伝子のRNAiによる、piwiB機能阻害個体の再生不全に対するレスキュー実験を行うことで、PiwiBによる標的遺伝子の抑制が成体PSC制御において担う機能の理解を目指す。
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研究成果の概要 |
プラナリアは成体でも多くの全能性幹細胞(PSC)を維持しており、iPS細胞等のin vitro PSCでは迫ることが難しい、PSCのin vivo制御機構にアプローチすることができる。本研究では、機能阻害によりプラナリアの再生不全が引き起こされるpiwi遺伝子の標的遺伝子の探索を通じて、PSC制御におけるpiwiの重要性の理解を目指した。結果、再生不全が起こる際に特異的に発現が上昇する、すなわち、再生能力の低下原因である可能性が高い、Piwiの標的遺伝子候補の同定に成功した。また、プラナリアのゲノム解析を行い、既存のゲノム解読結果を上回るゲノム決定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Piwi遺伝子はプラナリアだけでなく、成体で全能性幹細胞を維持している無脊椎動物の全能性幹細胞において、共通して特異的に発現しており、全能性の維持・制御に重要な役割を担っていると考えられる。そのため、本研究によって発見された再生不全の現金となる可能性があるPiwi標的遺伝子の機能解明が進めば、全能性幹細胞制御の普遍原理が解明され、より自然な全能性幹細胞の制御法の理解が深まることが期待される。 また、プラナリアのゲノム解析の改善は、本研究以外のプラナリア研究共通のリソースとして、再生・幹細胞研究に貢献することが期待される。
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