研究課題/領域番号 |
19K16154
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
岸本 恵子 公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 研究員 (40616744)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | common marmoset / 胚性幹細胞 / naive化/prime化 / 内部細胞塊 / キメラ実験 / コモンマーモセット / 多能性幹細胞 / Naive化 / 生殖系列キメラ / マーモセット / 初期胚発生 / Oct3/4 enhancer / naive型 / prime型 / Oct4エンハンサー / 多能性 / ナイーブ型 |
研究開始時の研究の概要 |
マウスでは、生殖系列キメラを作製することができる着床前胚由来ES細胞(naive型)と生殖系列キメラを作製することができない着床後胚由来ES細胞(prime型)が樹立されている。一方、ヒトを含む霊長類では、ES細胞が着床前の胚から樹立されるにも関わらずprime型であり、その理由は明らかになっていない。 本研究では霊長類ES細胞がどうすればキメラを作製できるのかを解明するため、naive型とprime型で発現制御機構が異なっているOct4エンハンサーに着目する。この発現制御機構の相違点を利用し、新たにマーモセット胚性幹細胞の樹立を試み、新たに樹立したES細胞がキメラを作製するのか解析をする。
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研究成果の概要 |
POU5F1遺伝子のレポーターアッセイを行うため、マーモセットES細胞を用いてPOU5F1遺伝子の下流にGFP遺伝子を挿入し、POU5F1-GFP ES細胞株を得たが、検出されたGFPシグナルは予想よりも弱く、その後の解析に用いることは難しいことが考えられた。一方、マーモセットES細胞におけるnaive化の検討も行い、ヒトで用いられている条件よりマーモセットに最適化された条件を見出した。この最適化された条件で新たなES細胞株の樹立も試みた。明視野の観察において、単離されたICMの増殖の仕方が従来のES細胞樹立条件におけるマーモセットICMの増殖の仕方と異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにヒトES細胞を用いてES細胞naive化の検討は行われてきた。しかしながら、ヒトES細胞を用いた実験では、その後ヒト胚を用いたキメラ実験を行うことは倫理的に困難である。一方、ヒトと同じく霊長類で、実験動物であるマーモセットで実験を行うと、その後マーモセット胚を用いたキメラ実験が可能となる。今後、本研究で見出されたnaive化条件で培養、樹立されたマーモセットES細胞を用いてマーモセット胚におけるキメラ実験を行うことで、マーモセットES細胞がnaive化されたのか最終的に個体作出も倫理的に可能であるため、in vivoレベルで詳細に解析を行うことができると考えられる。
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