研究課題/領域番号 |
19K16165
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
野元 美佳 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助教 (70825736)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 植物ホルモン / 転写因子 / 植物免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
植物免疫は、概日リズムなどの内的要因と環境刺激といった外的要因に調節されることが知られている。一方、植物免疫もまた多様な環境応答に影響を及ぼすが、これらの情報伝達経路間の複雑なネットワークは不明な点が多い。そこで本研究では、申請者が作製したシロイヌナズナ由来の全転写因子タンパク質ライブラリーを用いてNPR1との相互作用解析を行い、植物免疫が制御する環境応答機構を明らかにする。NPR1標的転写因子の変異体や過剰発現株を用いて、植物免疫や環境シグナルが互いの情報伝達系に与える影響を調査し、「植物免疫と多様な環境要因が形成する情報伝達ネットワークの解明」といった課題の解決を目指す。
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研究成果の概要 |
申請者が確立したコムギ胚芽由来の無細胞タンパク質合成系を用いて、サリチル酸(SA)シグナルの鍵転写補助因子NPR1と転写因子の相互作用スクリーニングを行った結果、標的転写因子候補をいくつか同定した。特に、NPR1はジャスモン酸(JA)シグナルを正に制御するMYC転写因子と相互作用し、その転写活性を負に調節することを示した。本研究によって、長く不明であったSAとJAのクロストークの分子機構が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究のアプローチは、SAやJA以外のホルモンシグナル、さらには転写因子を標的とする光受容体のファイトクロムや、多様なリン酸化酵素などにも適用可能である。例えば、ジベレリンやオーキシンなどの植物ホルモンシグナルは、他の環境応答や内生の情報伝達機構に影響を与えると考えられるが、その転写制御ネットワークは不明な点が多い。本研究成果に基づき、ジベレリンやオーキシンシグナルの転写補助因子を用いた相互作用解析を行い、それらの標的転写因子群を網羅的に同定することが可能になると考えられる。
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