研究課題/領域番号 |
19K16176
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤森 千加 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (50750775)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メダカ / FSH / LH / ゲノム進化 / エンハンサー |
研究開始時の研究の概要 |
新しい遺伝子は、多くの場合、遺伝子重複によって生み出されている。その後、発現調節配列の変異により別細胞で発現するようになると考えられる。しかし、実際の遺伝子で、発現調節配列の変化によって発現が分化するメカニズムの研究は皆無である。本研究では重複遺伝子fshb, lhbに着目し、fshb, lhbの発現が分岐した時期を推定、発現分化のメカニズムを明らかにすることによって、一般的に重複遺伝子がどのように別細胞で発現するように進化し、独立した遺伝子になるのかという問いに挑戦する。
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研究成果の概要 |
濾胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)を作る遺伝子fshb, lhbは同一の遺伝子が重複してうまれたパラログ遺伝子である。これらの発現様式は、哺乳類では脳下垂体の同一細胞内に共発現するのに対し、真骨魚類では別々の細胞に発現している。本研究では、共発現種と別発現種のfshb, lhbのエンハンサー配列を導入したトランスジェニックメダカを作製した。脳下垂体内でレポーター活性を確認することで、進化上で発現パターンの変化がどのように起こったのか調べ、共発現種のfshb/lhb共発現細胞と別発現種のfshb、lhb発現細胞の対応関係を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、パラログ遺伝子であるfshb, lhb進化上での発現パターンの変化について、種間での各発現細胞の対応関係を実験的に示すことができた。このことは、パラログ遺伝子が発現分化するプロセスを明らかにできた初めての例となるだけではなく、異種のエンハンサー活性をモデル動物内で再現、細胞レベルで解析することによって、進化の過程で起こった発現制御配列の進化をモデル動物上でレポーター発現として可視化する方法が有効であることを示した。
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