研究課題/領域番号 |
19K16203
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 (2020-2021) 琉球大学 (2019) |
研究代表者 |
Montenegro Javier 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭技術開発プログラム), 特任研究員 (70835347)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Complex traits / QTLs / Oryzias / Multiple loci / Pelvic-fin brooding / Evolution / Admixture / New Species / Sex Chromosome / QTL / Medaka / Complex trait / Introgression / Genome / genome / Adrianichthys / Sulawesi / Ancestral polymorphism / Convergent evolution / ddRAD-seq / Whole-genome / hybridization |
研究開始時の研究の概要 |
Complex adaptations are not expected to evolve rapidly. However, pelvic-fin brooding a reproductive mode of medaka has evolved in two distant lineages in Sulawesi. I hypothesize that this event of parallel evolution reflects historical hybridization between lineages.
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研究成果の概要 |
メスの骨盤鰭型育雛は非育雛に比べ、骨盤鰭が長く、腹部の凹みが深く、育雛時間が長いことがわかった。QTL解析の結果、骨盤鰭の抱卵は、物理的にリンクしていない複数の遺伝子座によって制御されていることが明らかになった。全ゲノム比較解析の結果、混血は見られなかった。さらに、中央スラウェシからOryzias属の新種1種を発見した。系統解析の結果、この新種は他のOryzias属の腹鰭育雛と同じクレードに属することが判明した。また、O. eversiの純系ファミリーを作成し、すべてのF1個体のddRADシークエンスから、特定のSNPが性分化に完全に関連していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、メダカの腹鰭飼育をモデル系として、複雑な適応のゲノム構造を調べ、複雑な形質が種の系統を越えて水平移動しうるかどうかを評価した。近い将来、本研究で明らかになった遺伝子座をもとに、骨盤鰭繁殖に関連する個々の遺伝子をノックアウトしたり、非繁殖種を用いてトランスジェニック個体を作製することが可能になると考えられる。このような遺伝子工学的アプローチは、複雑な形質の進化に関する仮説を実験的に検証するユニークな機会を提供するものである。このように、本研究の成果は、確かな経験的証拠と進化仮説を立て検証するためのモデルシステムを提供することで、複雑な適応の進化の分野に影響を与えることが期待される。
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