研究課題/領域番号 |
19K16240
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
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研究機関 | 京都大学 (2021-2022) 東京大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松平 一成 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 研究員 (60813441)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | テナガザル / 交雑 / 遺伝子浸透 / 類人猿進化 / 人類進化 / ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
ネアンデルタール人などの異なる人類集団との混血が、現生人類の進化に寄与してきたことが明らかになりつつある。本研究では、人類集団間の混血のモデルとして、一夫一妻の社会構造をつくり、現生類人猿で唯一、自然交雑が観察されているテナガザル、特にシロテテナガザルとボウシテナガザルの交雑集団を対象に、エクソーム解析(タンパク質コード領域のDNA塩基配列の網羅的解析)を行い、種間で異なるゲノム領域を明らかにする。加えて、現在、そして過去の種間交雑の様相と、交雑が両種のゲノム構成の進化に与えてきた影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
GRAS-Diと全ゲノムシーケンシングによって、Hylobates属のテナガザルの系統関係と分岐年代、交雑と遺伝子浸透について調査した。Hylobates属が東南アジア大陸部に共通祖先をもち、スンダ諸島に分布を拡大しながら、種分化してきたことが示された。また遺伝子浸透の痕跡が、現在野外においても交雑が観察されている種間およびその他の種間で検出され、Hylobates属はその進化の過程で、複雑に交雑を繰り返してきたことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトに近縁な類人猿であるテナガザルの進化における交雑の様相の一端が解明されたことは、人類進化においける交雑・混血の様相の理解の一助になったと考えられる。今後、テナガザルについて更に詳細な研究を進めることで、人類進化の理解がより深まると考えられる。
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