研究課題/領域番号 |
19K16245
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 東京保健医療専門職大学 (2020-2022) 長崎大学 (2019) |
研究代表者 |
富田 義人 東京保健医療専門職大学, リハビリテーション学部, 講師 (40779584)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | サルコペニア / 呼吸機能 / 運動器疾患 / 痛み / 整形外科疾患 / 高齢者 / フレイル / 介護予防 / 転倒 / 身体活動 |
研究開始時の研究の概要 |
サルコペニアは、加齢に伴う骨格筋量減少に加え、筋力低下または運動機能低下を特徴とする病態と定義される。運動器疾患を有する者は痛みをきっかけに不活動になり、サルコペニア、身体不活動、呼吸機能低下との悪循環を呈する。これは二足歩行をするヒトにとっては致命的であり、高齢者の社会環境、住環境への適応という観点からも積極的に解決すべき課題である。そこで、痛みを主訴とする運動器疾患を有する高齢者においてサルコペニアの有病状況を調査し、従来のサルコペニアの要因に加え疼痛と呼吸機能も含めた多面的に検討することで、痛み、呼吸機能、身体活動との関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
サルコペニアと呼吸機能、身体活動との関連については、運動器疾患を有する高齢者において明らかになっていない。本研究では、日本人の運動器疾患を有する高齢者において、サルコペニアと呼吸機能との関連を明らかにすることを目的とした。整形外科外来に通院している102名の65歳以上の高齢者を対象とし、呼吸機能はパーセント肺活量と1秒量を用いた。 運動器疾患を有する高齢者のサルコペニアの有病率は、全体で25.5%(男性30.0%、女性24.4%)であった。性別、合併症、喫煙で調整後も、パーセント肺活量が低いこと(呼吸機能が低いこと)は、サルコペニアを有することと関連していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動器疾患を有する高齢者においてサルコペニアは、性別、合併症、喫煙歴で調整後も呼吸機能と関連していた。サルコペニアを有する高齢者においては、骨格筋量だけでなく呼吸機能が低下している可能性を考慮する必要があることが分かった。 初診時や術前において規則的に測定される呼吸機能検査は、サルコペニアを予想する指標としても有用かもしれない。 本研究成果から、介護予防の観点からフレイル・サルコペニア予防が進められている中で、健診会場等での呼吸機能検査を一般化することで一歩進んだ介護予防が展開できる社会的意義を提供するものである。
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