研究課題/領域番号 |
19K16249
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳下 祥 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (50721940)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 樹状突起スパイン / 前頭葉 / 形態可塑性 / ケイジドグルタミン酸 / 2光子アンケージング / スパイン形態可塑性 / スパイン |
研究開始時の研究の概要 |
前頭前野は高次機能の中枢として様々な認知・行動に関わり、シナプス可塑性はこのような高次機能を制御する重要な基盤の一つと考えられる。実際、統合失調症やうつ病では前頭前野でシナプス後部構造である樹状突起スパインの密度減少がヒト死後脳で報告されているが、実際のどのような信号により前頭前野スパイン・シナプスが制御されているのかわかっていない。そこで、2光子励起顕微鏡を用いた単一スパインの刺激技術を駆使し、その実態の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
前頭葉スパインの可塑性誘発条件をケイジドグルタミン酸の2光子励起により探索した結果、グルタミン酸刺激だけでは可塑性は誘発されにくいが、ノルアドレナリンや活動履歴などが可塑性制御に関わることがわかった。さらにこのノルアドレナリンの作用はβ2受容体を介しているが、この受容体は神経細胞には発現していないため当初予想していないような新規可塑性制御シグナル路が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前頭葉は脳高次機能に関わり、これを制御する細胞基盤の理解は精神疾患の理解などに重要である。しかし、神経細胞機能の主要な制御機序である可塑性がどのように生じてきのかというのは殆どわかっていなかった。今回の研究成果に基づき、新たな誘発条件がわかり、このような機序が精神疾患モデルでどのように変化しているのか、治療薬作用にどのように関係しているのかといった研究へと展開する可能性がある。
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