研究課題/領域番号 |
19K16252
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 岡山大学 (2021) 東京大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松井 鉄平 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (10725948)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | カルシウムイメージング / 安静時脳活動 / 機能結合 / 機能的MRI / 脳活動イメージング / 大脳皮質 / アストロサイト |
研究開始時の研究の概要 |
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)による安静時脳活動の計測(RS-fMRI)は、ヒト大脳ネットワークの機能構造の解明や、精神・神経疾患による大脳ネットワークの変性を検出する技術として研究開発が進んでいる。本研究では、申請者らが最近開発したイメージング技術を駆使して、神経活動・アストロサイト活動・脳血流の関係を調べ、RS-fMRIの神経基盤を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では神経活動と脳血流の計測については、覚醒状態のイメージングを行うシステムを構築した。また、自発的脳活動の状態において、自発的神経活動に引き続いてアストロサイト活動が惹起されること、さらにアストロサイト活動によりその後の自発的神経活動が抑制されている様子が観察された。また安静時脳活動について、薬剤投与の影響は神経活動においても脳血流においても機能的結合の変化として認められたが、神経活動や脳血流の信号そのものの変化に見られたような部位特異性は明確には生じていないことが分かった。これらの結果は安静時脳活動の神経基盤を理解する上で重要な結果だと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)による安静時脳活動の計測(RS-fMRI)は、ヒト大脳皮質ネットワークの機能構造の解明や、精神・神経疾患による大脳ネットワークの変性を検出する技術として臨床応用も視野に入れた研究開発が進んでいる。しかしながらfMRIは脳血流を計測する技術であるため、RS-fMRIで計測される機能的結合がどの程度まで実際の神経活動を反映したものであるかは未だ良く分かっていない。本研究で得られた成果は、fMRIで計測できる安静時における神経細胞とアストロサイトの相互作用、および脳血流との関係性を明らかにした点で臨床応用に不可欠な基礎的知見であると考えられる。
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