研究課題/領域番号 |
19K16267
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
大谷 嘉典 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (30815973)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | L-MPZ / リードスルー / シャルコー・マリー・トゥース病 / myelin protein Zero / ミエリン / 翻訳リードスルー / CMT disease / シュワン細胞 / readthrough |
研究開始時の研究の概要 |
脱髄型シャルコー・マリー・トゥース(CMT) 病は遺伝性のニューロパチーの一つであり,いまだに脱髄機序が不明で根本的な治療法もない指定難病である. 我々は新たに CMT 病様末梢神経障害を引き起こす分子 large myelin protein zero (L-MPZ)を発見した. 本研究では末梢神経髄鞘に特異的に発現するL-MPZ の生理的な意義を解明し, L-MPZ の変化による脱髄の機序およびCMT 病の発生機序を解明することを目的とする. L-MPZ の生理的意義を明らかにすることにより, 未だ原因不明である CMT 病の新規診断や治療法開発への応用が期待される.
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研究成果の概要 |
Large myelin protein zero (L-MPZ) は、myelin protein zero (P0) のC末端側に63アミノ酸が付加された生理的リードスルー産物で、P0と共に正常な末梢神経髄鞘の構成成分として存在し、病態との関連も示唆されているが、L-MPZの機能に関しては未だ不明な点が多い。 L-MPZの機能を明らかにするためにL-MPZ のみを発現するマウス (L-MPZ マウス)を作製し、解析を行ったところ、このマウスの成獣ではシャルコー・マリー・トゥース(CMT)病様の運動神経障害や髄鞘膜の異常が観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は翻訳リードスルー産物である L-MPZ の機能を明らかにしていくことで髄鞘でのL-MPZ の生理的意義の解明や高等生物における新しい翻訳制御機構解明への応用といった基礎研究から L-MPZ を用いた CMT 病の病態解明や治療法への応用といった臨床研究にも貢献できる.
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