研究課題/領域番号 |
19K16281
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
中川 直樹 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 助教 (30835426)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 神経科学 / 神経回路形成 / 生体イメージング / 単一細胞動態追跡 / バレル皮質 |
研究開始時の研究の概要 |
大脳皮質感覚野には刺激応答性の異なる神経回路モジュール(単位回路)が存在し、感覚情報の高分解識別を可能にする。本研究は、マウス体性感覚野にてヒゲ触覚情報処理を担うバレル型神経回路モジュールをモデルとして、感覚情報を受ける大脳皮質第4層神経細胞がモジュールごとにグループ化し、空間的・機能的に独立した単位回路を構築する機構の解明を目指す。生体イメージングによる単一細胞レベルでの細胞動態追跡と神経活動の物理的・遺伝学的操作を組み合わせて、新生児期に神経活動依存的に生じる、神経回路モジュール構築過程を明らかにする。
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研究成果の概要 |
感覚情報処理に重要な役割を担う大脳皮質第4層神経細胞は、独立したモジュール(単位回路)を形成し情報の並列処理を可能にする。生後発達期のモジュール構築に寄与する細胞動態の解明を目的として、マウス体性感覚野においてヒゲ触覚情報処理を担う「バレル」モジュールをモデルとしてイメージング手法の開発を行った。単一神経細胞の動態を生きたマウス脳内で追跡する長期生体イメージング実験系を構築し、同一細胞を3日間にわたり経時的に追跡することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳皮質感覚野における機能的モジュールは、感覚情報の混線を防ぎ、精緻な情報識別を可能にする。モジュールの構築不全や機能障害は、ヒトでの発達障害に伴う感覚失調につながる可能性が示唆されている。本研究で開発した神経細胞動態追跡のための生体イメージング技術は、生後発達期の大脳皮質内で、各神経細胞がそれぞれのモジュールに適切に組み込まれていく仕組みの解明に貢献することが期待される。
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