研究課題/領域番号 |
19K16295
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
杉村 岳俊 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60812526)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 視線保持 / 舌下神経前位核 / 神経積分器 / コリン作動性ニューロン / 前庭小脳 / 小脳 / カハール間質核 / 片葉 / 虫部垂 / 小節 / 視線制御 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚を適切に働かせるには視線を保持することで視覚対象を網膜上で静止させる必要がある。視線保持には脳幹の舌下神経前位核(PHN)やカハール間質核(INC)と前庭小脳との神経ネットワークが重要であると考えられているが、その詳細は不明である。本研究では、前庭小脳へ投射するPHNやINCのニューロンのタイプや分布を形態学的、電気生理学的に明らかにすることで、視線保持のメカニズム解明に迫ることを研究目的とする。
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研究成果の概要 |
視線保持の制御に関与する脳幹の舌下神経前位核(PHN)は小脳へのコリン作動性入力の主要なソースの一つとして知られている。しかしながら、PHN-小脳投射におけるコリン作動性ニューロンの割合は定量的に調べられていない。本研究では、コリン作動性ニューロンが蛍光標識された遺伝子改変ラットを用いた逆行性トレーシングによって、4つの異なる小脳の領域に投射するPHNのニューロンを特定し、その投射におけるコリン作動性ニューロンの割合を調べた。その結果、PHN-小脳投射におけるコリン作動性ニューロンの割合は、小脳の投射エリアおよびPHNの吻側-尾側の領域に依存して異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視覚を適切に働かせるには視線を保持することで視覚対象を網膜上で静止させる必要がある。視線の保持には神経積分器と呼ばれる脳幹の領域と前庭小脳との神経ネットワークが重要であることが示唆されているが、その神経回路についての実験的知見は乏しく詳細は明らかにされていない。本研究は、水平性視線保持に関与する神経積分器であるPHNと小脳との神経回路について、特にコリン作動性ニューロンに着目した新たな知見を提供した。
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