研究課題/領域番号 |
19K16316
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
田良島 典子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 准教授 (90755183)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 環状ジヌクレオチド / STING / プロドラッグ / がん免疫療法 / 環状ジペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、環状ジヌクレオチド類をシード化合物とした中分子創薬化学研究により新しいクラスの「がん免疫療法薬」としてのSTINGアゴニストを獲得することを目的とする。具体的には、環状ジヌクレオチド類の医薬応用へ向けてネックとなるリン酸ジエステル部に着目し、[1] プロドラッグ化 と [2] リン酸ジエステル部非含有アナログの創製という2つのアプローチからがん免疫療法薬候補化合物の獲得を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ヌクレオチド2分子からなる環状化合物である環状ジヌクレオチド類を基盤とした創薬化学研究により、がん免疫療法薬としての応用を志向したSTINGアゴニストの獲得を目的として研究を実施した。環状ジヌクレオチド類のリン酸ジエステル部を、プロドラッグ基を有するリン酸トリエステル構造へと変換したアナログの開発により、天然型環状ジヌクレオチド類と比較して、約10,000倍STINGアゴニスト活性を向上させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、強力なSTINGアゴニスト活性を有する中分子化合物の獲得に成功した。STINGの活性化は、ヒトを含む哺乳動物において、自然免疫系の活性化に繋がる。したがって、本研究により獲得したSTINGアゴニスト化合物は、感染症やがんに対する免疫学的治療薬の候補化合物となり得るため、学術的ならびに社会的意義が大きい。 さらに、開発した化合物を活用して、STINGと疾患を関連づける新しい分子メカニズムの解明研究にも着手しており、創薬領域において更なる研究の発展が期待される。
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