研究課題/領域番号 |
19K16333
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
辻 厳一郎 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 主任研究官 (90786196)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 環状ジヌクレオチド / c-di-GMP / バイオフィルム / STING / アミン / ケミカルバイオロジー / アンタゴニスト / ペプチド / 創薬研究 |
研究開始時の研究の概要 |
c-di-GMPに代表される環状ジヌクレオチド(CDN)誘導体は、細菌バイオフィルムの形成や細胞壁の代謝、また哺乳類の免疫に関与するタンパク質(STING)に結合し、I型インターフェロン生成を誘導することが明らかとなっている。CDN誘導体は新たな創薬シーズの候補としても注目を集めているが、医薬品として機能させるためには、生体内での分解酵素への耐性獲得や細胞膜透過性の改善などが必要である。そこで本申請研究では「新規CDN誘導体の合成とその機能解明」を目的とし、ペプチド構造を利用したCDN等価体創出のための構造展開を行うことを計画した。
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研究成果の概要 |
本研究では、様々な生理活性を有する環状ジヌクレオチド(CDN)について、アミン分子を骨格とした誘導体を設計・合成し、その機能評価を行った。アミン骨格の利用により、多種の誘導体への構造展開が可能であり、分解酵素への耐性向上などの機能を付与できることが分かった。活性は充分ではないものの、合成した誘導体において、グラム陽性菌に対するバイオフィルム形成阻害活性や哺乳類の免疫関連タンパク質であるSTINGの刺激もしくは抑制作用を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CDNは病原菌のバイオフィルム形成阻害作用やI型インターフェロンの誘導作用など、医薬品としての利用が期待されている。本研究では、アミン構造を利用したCDN誘導体によって、迅速な合成、分解酵素への耐性、また膜透過性の改善など、医薬品として重要な機能の付与が可能であることを示した。この成果は、将来のCDNの医薬品としての応用において有用な知見となると期待される。
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