研究課題/領域番号 |
19K16359
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 昭和薬科大学 |
研究代表者 |
鎌田 祥太郎 昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (10823932)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | X線結晶構造解析 / PPAR / アミノ酸 |
研究開始時の研究の概要 |
核内受容体PPARαは、脂質代謝、糖代謝、アミノ酸代謝、炎症、細胞増殖などの多くの機能を制御している。PPARαアゴニストはフィブラート系薬であり、高脂血症の治療薬として使われるだけでなく、NASHの治療薬としても注目されている。本研究では内在性アミノ酸等とPPARαの複合体結晶のX線結晶構造解析、PPARαアミノ酸点変異体のCoactivatorリクルート能測定、円偏光二色性分析などにより、PPARαの機能制御機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
核内受容体PPARαは脂質代謝を制御しており、脂肪酸をリガンドとして空腹時に脂肪酸のベータ酸化や脂質輸送に関わる遺伝子を誘導する。本研究では内在性アミノ酸がどのようにPPARαを阻害するのかX線結晶構造解析を用いて明らかにすることを目的とした。PPARαの脱脂やCorepressorであるNCoRペプチドの添加など様々な条件を検討したが、結晶ができたとしても目的分子の結合を確認できなかった。しかしながら、本研究で培った結晶化技術により、NCoRペプチドを結合した非活性化型構造や、高脂血症治療薬のフィブラート系薬を含む34種の新規リガンド複合体構造を高分解能で明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりPPARaの強弱様々なリガンドの結晶化法を確立した。これにより取得の難しかったPPARaリガンド複合体構造を高分解能で容易に得られるようになった。また、フィブラート系薬でも近年認可されたPemafibrateとそれ以外ではPPARa活性と結合部位ともに異なっており、今回得られた構造と治療効果や副作用に関連があるか今後確認する必要がある。現在、PPARはNASHの治療ターゲットとして注目されており、PPARa/g デュアルアゴニストのSaroglitazarについては両方の複合体構造を取得した。これらの結果はNASHを始めとする新たなPPAR治療薬の創出に貢献する。
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