研究課題/領域番号 |
19K16379
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
|
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
丸ノ内 徹郎 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (50548500)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | HSP90AA1 / 慢性心不全 / 心リモデリング / タンパク質間相互作用 / Hsp90 / 心不全 / ネクロトーシス / HSP90 / 心線維化 / 心筋リモデリング / 心筋細胞死 / 心筋幹・前駆細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全は,様々な循環器疾患の進行に伴い,心臓の肥大化や線維化,心筋の細胞死などの有害な事象を引き起こし,心臓が正常に働けなくなった状態と定義される.私は,これらの事象の進展に,心臓の細胞内で様々なタンパク質の機能を制御する分子シャペロンタンパク質の HSP90AA1 が関与しているのではないかと仮説をたて,心不全モデル動物及び培養心筋細胞を用いて,心不全進展過程での HSP90AA1 の役割を解明するとともに,新たな心不全治療法の開発を目指した研究を計画している.
|
研究成果の概要 |
慢性心不全は予後不良であるため新規治療法が求められている.HSP90AA1は種々の細胞内情報伝達タンパク質に介添えしてその活性を制御する分子シャペロンタンパク質で,心不全心においてその発現量が著しく増加する.そこで心不全進展過程でのHSP90AA1の役割の解明を試みた.心不全モデル動物を用いて検討し,HSP90AA1が心リモデリングに関与するMAPK経路およびカルシニューリン/NFAT経路,細胞死に関与するRIP/MLKL経路の活性化に寄与すること,さらにHSP90AA1阻害薬の投与がこれらのを抑制すること示した. 以上より,HSP90AA1の阻害が新規心不全治療法に有望であることを示唆した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HSP90AA1を治療標的とした心不全治療に関する新たな知見を示し,慢性心不全の治療法として“HSP90AA1阻害による細胞内情報伝達経路の制御”という新たな可能性を提示することができた.本研究で得られた知見を基礎として今後さらに発展させることで,細胞内情報伝達経路の制御を介した新規慢性心不全治療薬の開発研究が更に進展するものと期待される.
|