研究課題/領域番号 |
19K16381
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
|
研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
濱田 祐輔 星薬科大学, 薬学部, 助教 (10806326)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 活性化細胞標識法 / 中枢神経作用薬 / cFos / 活性化神経細胞 / モノアミン / 神経賦活薬 / FACS |
研究開始時の研究の概要 |
抗うつ薬のようなモノアミン再取り込み阻害作用を示す神経賦活薬は、精神疾患などの中枢神経疾患の治療薬として広く用いられている。一方、これらの各薬物が直接結合する primary site は明解となっているものの、実際にどのような時間軸・空間軸で、標的とする脳領域・細胞に到達し、神経賦活作用を示すのかという最も重要な細胞レベルにおける証明は、これまでに全く報告されていない。本研究では、モノアミン再取り込み阻害薬などの神経賦活薬に対する “薬物感受性脳細胞” の探索・同定を行い、薬物感受性脳神経ネットワークの可視化と薬物の薬理効果の相関・因果解析を行うことを目的とする。
|
研究成果の概要 |
中枢神経作用薬により賦活される脳神経ネットワークとその薬理作用発現機序の解明を目的として、活性化細胞標識法に従い、中枢神経作用薬に対する “薬物感受性脳細胞” の特性解析および機能解析を行った。中でも、μオピオイド受容体作動薬処置により脳内報酬系に関与する各種神経サブタイプの特異的な活性化が認められた。また、μオピオイド受容体作動薬非存在下、腹側被蓋野内μオピオイド受容体作動薬活性化神経細胞の再活性化により、慢性疼痛下で低下した痛覚閾値の一過性の痛覚変動が認められた。このように、活性化細胞標識法を応用することで中枢神経作用薬の薬物感受性脳細胞の特性解析や機能解析が可能となった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経作用薬の primary site となる標的分子は明解となっているものの、実際に各薬物がどのような時間軸・空間軸で標的とする脳領域・細胞に到達し、作用発現を示すのかという分子・細胞メカニズムは不明である。本研究の成果より、遺伝子工学的手法を活用した活性化細胞標識法の応用により、中枢神経作用薬の脳領域・細胞への到達における時間軸や空間軸の違いや作用する標的細胞の違いに関して個別の薬物ごとにプロファイルを比較することが可能となった。このような研究アプローチは、各種中枢神経作用薬の分子細胞薬理学的な作用機構を理解するために重要性が高いと考えられる。
|