研究課題/領域番号 |
19K16385
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
松田 将也 摂南大学, 薬学部, 助教 (30783005)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / IgG1 / アレルゲン免疫療法 / アレルギー / 喘息 / IL-10 / Tr1細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
アレルゲン免疫療法は、抗原を舌下あるいは皮下に長期間投与することで、抗原に対する免疫寛容を誘導し、アレルギー疾患を根治できる。アレルゲン免疫療法を行った個体では、血中において抗原特異的なブロッキングIgG抗体(マウスではIgG1、ヒトではIgG4)の増加、ならびに抗原特異的に反応し炎症を抑制する制御性T細胞 (Type 1 regulatory T 細胞(Tr1))の増加が報告されている。しかし、両者の関係性は充分に解明されていないのが現状である。本研究では、抗原特異的IgG1によるTr1の誘導機序を詳細に明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究により、1)アレルゲン免疫療法により増加するTr1細胞が、アレルギー性喘息を抑制することが明らかとなった。2)アレルゲン免疫療法により増加した抗原特異的IgG1は、特異抗原と複合体を形成し、その複合体がマクロファージのIL-10産生を増強することが明らかとなった。したがって、アレルゲン免疫療法を行うことで顕著に増加する抗原特異的IgG1は、マクロファージのIL-10産生を増強することで、Tr1細胞を誘導しアレルギー症状の抑制に関与することが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アレルゲン免疫療法を行った個体では、血中において抗原特異的なブロッキングIgG抗体(マウスではIgG1、ヒトではIgG4)の増加、ならびに抗原特異的に反応し炎症を抑制する制御性T細胞(type 1 regulatory T(Tr1)細胞)の増加が報告されてきたが、両者の関係性は不明であった。本研究成果より、抗原特異的IgG1は抗原と免疫複合体を形成し、マクロファージのIL-10産生を増強することで、Tr1細胞を誘導しアレルギー症状の抑制に関与することが強く示唆された。本研究成果は、アレルギー性喘息を早期根治に導く新規アレルゲン免疫療法の開発に資するものである。
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