研究課題/領域番号 |
19K16398
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 昭和大学 (2021) 昭和薬科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
栗本 慎一郎 昭和大学, 薬学部, 講師 (70735018)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 海洋生物 / 終末糖化産物 / AGEs / 生活習慣病 / 認知症 |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質の糖化により生じる終末糖化産物(AGEs)は、糖尿病合併症、アルツハイマー型認知症、非アルコール性脂肪肝炎などの様々な疾病に関与することが明らかになっており、AGEs阻害作用はこれらの疾病の予防・治療に有効な新たな作用として期待されている。本研究では、AGEs阻害作用に着目した研究が十分に行われていない海洋生物から新規AGEs阻害物質を探索する。さらに得られた活性天然物の関連物質の網羅的探索と誘導体の調製により活性天然物のアナログを獲得し、構造活性相関研究を行うことで、AGEsが病態形成に関与する疾病の予防・治療への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
海洋生物を素材として、終末糖化産物(AGEs: Advanced Glycation Endproducts)の形成を阻害する新規天然物の探索を行い、13個の新規化合物を単離し、化学構造を決定した。活性試験に必要な量が確保できた新規化合物についてAGEs形成阻害活性を評価したが、いずれの化合物も試験濃度において有意な活性を示さなかった。一方で、これらの新規化合物は、抗微生物活性や培養腫瘍細胞に対する細胞毒性を示した。現在、収量が少なく活性評価を実施できていない化合物の抽出エキスからの再分離と成分検索未実施の活性抽出物に含まれるAGEs阻害物質の探索を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の糖化により生じるAGEsは、糖尿病合併症、アルツハイマー型認知症、非アルコール性脂肪肝炎などの様々な疾病の病態形成に関与することが報告されており、AGEs阻害作用はこれらの疾病の予防・治療に有効な新たな作用として期待されている。本研究において、海綿動物や渦鞭毛藻などから見いだした新規化合物は既存のAGEs阻害物質とは大きく異なる化学構造をもつことから、これらがAGEs阻害活性を示すことを明らかにすることができれば、AGEsが病態形成に関与する疾病の治療薬・予防薬開発のための新たなシーズとなり得る。
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