研究課題/領域番号 |
19K16400
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
竹元 裕明 東邦大学, 薬学部, 講師 (40511431)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アロマセラピー / 睡眠障害 / ストレス / 抗不安作用 / 芳香療法 / 予防効果 / 植物療法 / 芳香植物療法 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠障害モデルマウスにおける行動薬理試験により、芳香性生薬の香気吸入による睡眠改善効果、および付随する抑うつ・不安症状の改善効果に関する解析を行う。また、副作用の発現を認めない低用量の睡眠薬と芳香性生薬の吸入投与を組み合わせ、睡眠障害に対する改善作用を解析する。効果を示した芳香性生薬に対して、睡眠障害のバイオマーカーに対する効果検討から、作用メカニズムの解析を行う。最後に、芳香性生薬の香気吸入による作用発現経路の解明を行う。
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研究成果の概要 |
ICR雄性マウスに対して断眠ストレスを24時間負荷することで睡眠障害モデルマウスとした。本モデルマウスでは、高架式十字迷路試験において不安様行動が観察され、また血清コルチコステロンおよび脳内のストレスマーカー候補遺伝子である二重特異性ホスファターゼ1が増加した。アロマセラピーを用いた睡眠障害改善効果を解析した結果、本モデルマウスにセサミオイルを吸入投与した場合、上記の不安様行動や各ストレスマーカーの減少が認められた。さらに活性成分を同定するため含有される香気成分の単独投与試験を行った結果、2,5-ジメチルピラジンと2-メトキシフェノールに強い抗ストレス作用を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
睡眠障害の患者数は近年急増しており、うつ病や不安症状も付随することからQOLの低下に大きく影響している。睡眠薬による長期服用時の依存性や筋弛緩、記憶障害等の副作用が社会問題化となり、より効果的かつ安全性の高い治療法の確立が社会から求められている。本実験で用いた睡眠障害モデルマウスでは、ヒトの症状に近い不安様行動や、血中および脳内のストレスマーカーの上昇が認められた。これら異常に対してセサミオイルの吸入は有意な改善効果を示しており、服用方法も経口投与や腹腔内投与と比較して非侵襲的であることから、睡眠障害患者の中で特に大きい割合を示す高齢者に対しても有効な対処法となることが期待できる。
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