研究課題/領域番号 |
19K16401
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
石川 和樹 武蔵野大学, 薬学部, 助教 (30779822)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Streptomyces / enoyl reductase / actinorhodin / polyketide / エノイル還元 / ベンゾイソクロマンキノン / 放線菌 / Acthinorhodin / Rhodococcus / エノイル還元酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
ベンゾイソクロマンキン系ポリケタイド(BIQ)は、新薬開発への応用を目的に、生合成経路の解明が求められている。特に、立体選択的なエノイル還元は、最終生成物の構造的多様性を創出する重要な分岐点であるが、還元機構は明らかになっていない。これまでに、BIQ系ポリケタイドであるアクチノロジンの生合成に関与するエノイル還元酵素ActVI-2を用いた(S)-DNPAのエノイル還元に成功している。本研究では、BIQ系ポリケタイド生合成に関与する立体選択的エノイル還元酵素を用いた非天然型BIQポリケタイドの創製を目指し、エノイル還元酵素群の包括的な機能解析を行い、本酵素群によるエノイル還元機構を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、放線菌由来のBIQ系ポリケタイドの生合成経路上に存在するエノイル還元酵素群の機能解明を目的に行った。その結果、アクチノロジン生合成に関与するエノイル還元酵素ActVI-2が高い立体選択性を有した反応を触媒することを明らかにする出来た。さらに、分子モデリングソフトによる解析により反応機構の一部を明らかにすることが出来た。また、ActVI-2類縁酵素として、ActVI-2とは逆の立体選択性示す酵素を見出しており、今後詳細な機能解析を行うことで、エノイル還元酵素群の反応機構の解析に大いに寄与することが可能と考えている。また、これらの研究結果の一部は、国際雑誌や国内学会で発表を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、エノイル還元酵素としてActVI-2の機能を明らかにした。これにより、これまでに未解明であったACT生合成経路の一工程を解明することができた。さらに、本酵素が厳密な立体制御機構を有していたことから、最終生成物であるACTの立体化学の構築に大きく関与していることを明らかにすることできた。ACTは、放線菌由来の二次代謝産物研究においてモデル化合物として世界中で広く研究対象とされている。そのため、ACT生合成酵素の同定は、ACT生合成研究だけでなく、これらの研究を基礎とする多くの研究に新たな知見を与えることで、将来的な研究の発展に寄与することができたと考えている。
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