研究課題/領域番号 |
19K16403
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
中野 大輔 福岡大学, 薬学部, 助教 (30509641)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 成人T細胞白血病 / スクリーニング / ステロイド / 強心配糖体 / 天然由来活性物質 / キョウチクトウ科 / ナス科 |
研究開始時の研究の概要 |
植物由来の抗腫瘍薬として使用されている医薬品はエトポシドなと少数に限られており、現在まだ多くの天然由来化合物が検討されないままとなっている。そこで、活性化合物を見出すために抽出物ライブラリーを用い、成人T細胞白血病リンパ腫の細胞株に対して、選択的な細胞増殖抑制活性を有するか否かをスクリ ーニングを行う。それらのうち活性が確認されたエキスより、細胞増殖抑制活性を指標とし化合物を単離し、活性化合物の決定を行い、さらには構造活性相関を明らかにしながら成人T細胞白血病リンパ腫治療薬を探索する。また、細胞死に対する作用機序についても明らかにし、抗体医薬品でない治療薬開発に繋がる天然由来化合物を探し出す。
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研究成果の概要 |
今回のスクリーニングの結果よりいくつかの候補植物エキスを選定した。それらの中から、本研究中にショクヨウホオズキ・アシュワガンダ・トマチロなどいくつかの植物エキスについて活性成分の単離を行った。また、以前より活性成分の単離をおこなっていたトウワタやニオイヒバなどについても、構造活性相関などの知見を明らかにし、さらにトウワタに関しては細胞周期に対する影響を検討した。その結果、トウワタより得られた成分であるcalotropinはHTLV-1感染細胞株であるMT-1・MT-2に対してG2/M期に影響を及ぼすことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回得られた結果より、いくつかの化合物群がMT-1・MT-2細胞に対して効果があることがわかった。現在、ツシジノスタットやバレメトスタットなどの低分子化合物の医薬品も認可されてきており、選択肢は広がってきているが、今回の化合物群はこれらの医薬品と構造が大きく違うこともあり、メカニズムなども同じではないのではと考える。よって今回の化合物群についてさらなる研究を進めることで他方面からの治療効果も期待できると考える。
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