研究課題/領域番号 |
19K16418
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高橋 克之 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 薬剤部職員 (10597751)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トリプルネガティブ乳癌 / 分子シャペロン / 抗がん剤感受性 / トリプルネガティブ乳がん / 抗がん剤耐性 / バイオマーカ |
研究開始時の研究の概要 |
抗癌剤治療抵抗性(抗癌剤耐性)は臨床上、非常に重大な問題である。申請者はこれまでに癌細胞のストレス回避・生存に関わるストレス応答蛋白質「Hsp72」に対する結合分子解析により、トリプルネガティブ乳癌 (TNBC)における5-fluorouracil耐性株における薬剤感受性や細胞の増殖に重要な分子を同定した。本研究では、これまで申請者が同定したHsp72結合分子がTNBCにおける治療応答性に寄与するのかを明らかとし、薬剤感受性を亢進させる標的または治療応答性を予測するバイオマーカとしての可能性を探る研究課題である。
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研究成果の概要 |
乳癌は適切な治療により予後の延長が期待できる癌種である。しかしながら、トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) は乳癌の約20%を占め、予後不良なサブタイプである。そのため、抗がん剤の感受性を高める薬剤の標的分子や抗がん剤の効果を予測するバイオマーカの開発が切望されている。そこで我々は、TNBCにおけるHsp72のクライアントタンパク質が薬剤耐性に重要な役割を果たしているのではないかと仮説を立てた。 その結果、標的分子を同定したが、一貫した結果を得ることができなかった。以上より、Hsp72の発現プロファイルがHsp72クライアント蛋白質が薬剤感受性に影響するかどうかを規定している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トリプルネガティブ乳がんの薬物治療の選択肢は殺細胞性抗癌剤のみであり、予後不良なサブタイプである。そのため、抗がん剤の感受性を高める薬剤の標的分子や抗がん剤の効果を予測するバイオマーカの開発が切望されており、候補分子が明らかとなれば、癌研究・医療に多大な貢献をもたらすことが期待できる。 今回の結果は一貫した結果は得られなかったが、その理由がHsp72の発現プロファイルによるものと考えらることから、今後はHsp72の発現比較を実施し、発現亢進がみられる細胞株での再解析により真の候補分子が見いだされることが期待できる。
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