研究課題/領域番号 |
19K16436
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
渡邉 怜子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 AI健康・医薬研究センター, プロジェクト研究員 (30727326)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 薬物動態予測 / in silico / 機械学習 / 分布容積 / インシリコモデル / 薬物動態パラメータ / 薬薬物動態 / 薬物動態 / 予測モデル / Vdss / インシリコ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、AIを用いた機械学習及びディープラーニングを用いて、これまで構築した血漿タンパク結合率予測モデルやそのデータセットを利用することで、分布容積を高精度に予測できるモデルの構築・公開を目的とする。そのために、①大規模かつ質の高いデータ収集、②様々な予測方法における有効性の検討、③無償公開を行う。これまでに構築されたウェブインターフェースシステムに研究成果を統合することで、主要な薬物動態パラメータと共に予測可能な環境を整え、アカデミア創薬の成功率の向上に貢献したい。
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研究成果の概要 |
まずChEMBLなどの複数のデータベースから分布容積のデータを収集しキュレーションを実施し、1314化合物の分布容積データセットを構築した。次に機械学習法を用いて回帰モデルにより分布容積を予測した。Test setの予測結果はR2=0.63, RMSE=0.40であり、既存モデルと同等の精度を示した。さらに、血漿タンパク結合値を記述子として入力した場合とそうでない場合の精度比較を実施し、予測モデルは血漿タンパク結合値の入力に関わらず同等の精度を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分布容積は、薬がヒトに投薬されたときに示す挙動を知るうえで重要なパラメータの1つである。創薬の初期に構造情報から分布容積を予測することで、上市までにかかる時間の短縮・臨床段階での逸脱確率の減少などの効果が期待されており、近年急速に発展するin silicoによる薬物動態パラメータ予測は実用化が進んでいる。血漿タンパク結合率は分布容積に影響を及ぼすパラメータであり、スクリーニングにおいて比較的簡便に収集可能であることから、血漿タンパク結合率を利用して分布容積をより高精度に予測することが可能となれば、創薬の効率化に貢献することができる。
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