研究課題/領域番号 |
19K16437
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
齋藤 佳敬 北海道大学, 大学病院, 薬剤師 (00835001)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シスプラチン / 腎障害 / 非ステロイド性消炎鎮痛薬 / セレコキシブ / NSAIDs / NSAIDs / 腎機能障害 / シクロオキシゲナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは過去の研究において抗悪性腫瘍薬シスプラチン(CDDP)の代表的な副作用である腎機能障害が非ステロイド性消炎鎮痛薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs; NSAIDs)の併用により悪化することを明らかにした.NSAIDsはがん患者の解熱・鎮痛に汎用されるため,CDDPとの併用回避目的の中止は患者の鎮痛・解熱コントロール悪化に直結する.しかしながらNSAIDsによるCDDP起因性腎障害の悪化については詳細が不明である.CDDPとNSAIDsが併用可能となればがん患者の生活の質の向上が期待できるため臨床研究,基礎研究の両面から本問題の解決に取り組む.
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研究成果の概要 |
本研究では抗悪性腫瘍薬シスプラチン(CDDP)起因性腎障害(CIN)に非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)が与える影響について検討した. まず,メタアナリシスによりNSAIDsの併用がCIN発症のリスク因子となることを明らかにした.続いて各NSAIDsがCDDPの細胞障害性に与える影響をin vivo,in vitroで検討し,セレコキシブによるCDDPの細胞障害軽減作用,フルルビプロフェンによる障害増強作用を解明した.さらに詳細な検討により,セレコキシブは酸化ストレスに対する抵抗性ならびにオートファジー活性の亢進作用で細胞障害を軽減し,これがセレコキシブ特有の作用であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果よりセレコキシブ特有のCIN予防・軽減作用が示された.本研究はCINマネジメントの観点からCDDPと併用可能なNSAIDsを細分化により探索したものであり,その新規性から学術的意義及び社会的意義は大きいと思われる.さらに,我々のグループはNSAIDsがCDDPの抗腫瘍効果に与える影響も検討しており,その結果も踏まえCDDP投与時のNSAIDsの適正使用に貢献すべくさらなる検討を継続したい.
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