研究課題/領域番号 |
19K16439
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
八島 秀明 群馬大学, 大学院医学系研究科 臨床薬理学講座, 助教 (60773512)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 抗菌薬 / 効果判定 / メタボローム解析 / プロテオーム解析 / TDM / 早期効果判定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では感染症治療を行う上で理論上重要と考えられている原因菌の因子、宿主の状態、抗菌薬の適正使用の3つの因子について、血液中に含まれる宿主および細菌の由来の生体代謝物およびタンパク質などをマーカーとして利用し、3因子の状態を客観的に評価するための基盤となるデータの収集を行うとともに、それらを組み合わせた数理モデルにより、感染症患者の個々の状態に合わせた最適な薬剤選択法および薬物療法設計法を高精度に選択するシステム構築を行うことが目的である。
|
研究実績の概要 |
本課題の目的は抗菌薬投与前もしくは投与後早期に臨床効果に予測・評価可能な因子の探索、およびそれらの因子を組み合わせた臨床効果判定を行うモデルの構築である。 細菌感染が血液中で起こっている菌血症患者の血液検体の宿主および細菌由来のタンパク質、生体代謝物を網羅的に分析し、臨床効果を関連する因子を抽出するとともに、投与された抗菌薬および感染症に関連して投与された薬剤の血中薬物濃度の測定の実施を計画している。 In vitro 系における抗菌薬の効果と関連する因子の網羅的探索臨床で原因菌として頻度高く分離され、耐性化が問題となっている黄色ブドウ球菌および緑膿菌を対象に、感受性が異なる菌種へ抗菌薬の曝露を行い、曝露前後のサンプル中のペプチド、タンパク質、タンパク質複合体、代謝産物および他の生物学的に関連する分子を質量分析装置にて分析し、プロテオミクスおよびメタボロミクスの手法にて探索的に解析を行う。 これまでに菌血症患者の血液サンプルを用いた感染症の臨床効果に関連する因子の網羅的探索臨床的に使用される可能性が高い抗菌薬(ダプトマイシン、リネゾリド、ドリペネム、メロペネム、シプロフロキサシン、コリスチン)について血液中の薬物濃度の測定法を作成した。さらに、質量分析装置(TripleTOF 6600)を用いたSWATH解析を用いたプロテオーム解析については実施できる状況になっている。、 現在は血液中に存在する緑膿菌に各種抗菌薬が曝露された際に迅速かつ十分な感度にて抗菌薬の感受性と関連があるマーカーをプロテオミクスにて探索を実施中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの蔓延により、大学全体で研究活動が制限されていた時期が長く、特に感染性の菌を取り扱う検討については、研究を進めることが難しい状況であった。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き、In vitro 系における抗菌薬の効果と関連する因子の網羅的探索の測定系の確立に着手する。数時間程度の早期に大きく変動する因子をプロテオミクスおよびメタボロームの手法にて探索している。候補の分子の探索が完了したのちに、予測物質の候補としてELISA法など感度を上げた測定系の確立を行っていく予定である。
|