研究課題/領域番号 |
19K16455
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
鈴木 陽介 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (10737191)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | トランスポーター / バイオマーカー / OATP1B / フェノタイピング / 薬物動態 / coproporphyrin-I / CMPF / 慢性腎臓病 / 関節リウマチ / 慢性腎不全 |
研究開始時の研究の概要 |
Organic anion transporting polypeptides(OATP)1B活性は遺伝的、環境的、および生理的要因によって変動すると考えられるが、生理的要因がOATP1B活性に及ぼす影響はほとんど明らかにされていない。本研究計画では、生理的要因として腎機能障害と慢性炎症性疾患に焦点を当て、これらがin vivoでのOATP1B活性に及ぼす影響を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、OATP1B活性に及ぼす生理的因子の影響をcoproporphyrin-I(CP-I)濃度を指標にして評価し、患者個々のOATP1B活性の予測に繋がるエビデンスを構築することを目的とした。一般成人を対象にした研究により、血漿中CP-I濃度はOATP1B1の遺伝的背景の影響を反映する精度の高いバイオマーカーであることを明らかにした。関節リウマチ患者と慢性腎臓病患者を対象にした研究により、尿毒症物質であるCMPFとCP-Iの血漿中濃度の間に有意な正の相関が認められることを明らかにし、CMPFの蓄積が認められる患者ではOATP1Bの基質薬の用量調節が必要となる可能性があることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究で、生体内で薬などの物質を運搬するトランスポーターの1種であるOATP1Bの働きの程度に大きな個人差があることが分かり、その個人差にCMPFと呼ばれる尿毒症物質の蓄積の程度が関わっていることが分かりました。このことから、CMPFが体に蓄積しやすい腎臓病などを患う患者さんが、OATP1Bで輸送される薬を使用する際には、投与量を減らすなどの対策が必要である可能性があることが分かりました。
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