研究課題/領域番号 |
19K16456
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
川嵜 達也 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (70722073)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トランスポーター / TETRAN / MFSD10 / 輸送 / 薬物トランスポーター / 精製・再構成 / TATRAN / MFSD19 / 膜タンパク質精製 / 再構成 |
研究開始時の研究の概要 |
Tetracycline transporter-like protein (TETRAN) は細菌、真菌、動物に存在するテトラサイクリン耐性を付与する膜タンパク質である。ヒトおよびラットのTETRANは抗炎症薬NSAIDsを排出する機能があり、腎臓刷子縁膜に存在することから薬物排出トランスポーターと考えられている。しかし、その基質や輸送特性はほとんどわかっていない。本研究では、薬物トランスポーターとしてのTETRANの基質認識・輸送機構を解明する。具体的には、TETRAN発現系・精製系を構築し、プローブ化合物の輸送を指標にして基質および阻害剤を探索し、輸送機構を解明し生物種差を検討する。
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研究成果の概要 |
インドメタシン輸送以外の機能未知のトランスポーターTETRANについて,HEK293安定発現株を用いて基質・阻害剤探索を行い,カチオン性蛍光色素のrhodamine123が基質であることを見出した。Rhodamine123は,時間,濃度,およびpH依存的に輸送された。また,IC50がμM orderの阻害剤として,clonidine, decynium 22, diphenhydramine, YM-155, MPP+, pyrilamineを同定した。Competitive counter flow法を用いてdecynium 22は基質であることを推定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトTETRANは,腎臓に発現し抗炎症薬のインドメタシンを輸送すること,また,細胞に発現させるとインドメタシン耐性をもたらすことから,薬物や毒物の尿中排泄に寄与することが推測されていた。しかし,TETRANによって輸送される薬物や輸送を阻害する薬物に関する情報がなく, TETRANの機能は未知のままであった。本研究では,放射性標識などを必要とせず,定量が容易な蛍光基質を見出した。また,従来考えられていたアニオンではなく,種々カチオンが阻害剤となることを見出した。以上の知見は,TETRANの機能を解析する上で有用な知見になりうるものと考える。
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