研究課題/領域番号 |
19K16458
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
山本 篤司 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (90633991)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脂肪酸結合タンパク質 / FABP / 変異体解析 / 薬物結合 / 薬物代謝 / 疎水性薬物 / 薬物輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
血液中における薬物とアルブミンなどの血漿タンパク質との結合は、薬効発現や副作用惹起など薬物動態に深く関わる。一方で、“細胞内の薬物結合タンパク質”に関する研究は極めて少なく、細胞内における薬物動態は不明な点が多い。 脂肪酸結合タンパク質(FABP)は細胞内に豊富に存在し、基質特異性が低くかつ様々な疎水性薬物と結合することが知られている。申請者は既にFABPに結合する薬物を複数特定しており、薬物結合や薬物取込の解析系を構築している。そこで本研究では、FABPのアミノ酸変異体を用いた薬物結合解析や、培養細胞を用いた薬物取込・薬物代謝解析を行い、細胞内薬物動態におけるFABPの役割解明に取り組む。
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研究成果の概要 |
アルブミンのような血液中における薬物結合タンパク質の研究は盛んに行われ、薬剤学のどの教科書にも記載されている。一方、細胞内における薬物結合タンパク質に関する研究はほとんど未開の領域である。脂肪酸結合タンパク質(fatty acid-binding protein, FABP)は細胞内において様々な薬物と結合し、その薬物動態に影響を与えていると考えられる。本研究では、FABPの薬物結合メカニズムを解き明かすためFABPの部位置換変異体を作製し、薬物結合解析を行った。また、FABPが薬物代謝に及ぼす影響を明らかにするため、FABP発現抑制実験系および代謝薬物の測定系の構築に取り組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの薬物は生体内では基本的にタンパク質と結合して運搬されており、この結合は薬効発現や副作用惹起と深く関わる。本研究では、脂肪酸結合タンパク質(FABP)が細胞内における薬物動態に与える影響を解明し、細胞内薬物動態学という新たな学術分野を切り開くとともに、薬物の作用発現や副作用惹起のメカニズムをより深く理解することを目的としている。FABPの変異体解析や薬物代謝に与える実験系の構築を行い、FABPの薬物結合研究における基盤を築いた。
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