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膜透過ペプチドを側鎖に持つ新規生分解性高分子を用いた抗体医薬の経鼻吸収促進

研究課題

研究課題/領域番号 19K16462
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分47060:医療薬学関連
研究機関摂南大学

研究代表者

伴野 拓巳  摂南大学, 薬学部, 助教 (30824685)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸 / 短鎖オリゴアルギニン固定化ヒアルロン酸 / 抗体医薬 / マクロピノサイトーシス / シンデカン-4 / 膜透過ペプチド固定化高分子 / 吸収促進剤 / 経鼻吸収 / 吸収促進 / 膜透過ペプチド / オリゴアルギニン固定化ヒアルロン酸
研究開始時の研究の概要

研究代表者の研究室では、膜透過ペプチドをヒアルロン酸に固定化した膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸を創製し、その高い安全性とタンパク質医薬に対する優れた吸収促進作用を立証してきた。本研究では、近年急速に開発が進められている抗体医薬に対する本ヒアルロン酸誘導体の吸収促進作用を明らかにする。本研究を通じて、従来までは注射剤のみであった抗体医薬の非侵襲的投与法を確立し、苦痛の少ない抗体医薬治療への貢献を目指す。

研究実績の概要

本研究では、申請者らの研究室において開発された新規吸収促進剤の膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸を用いた抗体医薬の経鼻吸収促進技術の開発を目指している。昨年度までの検討により、同ヒアルロン酸誘導体の一つであるテトラグリシン-L-オクタアルギニン固定化ヒアルロン酸(G4R8-HA)が分子量約5万から15万までの幅広い分子量の抗体医薬の経鼻吸収を可能にすること、並びに同分子の吸収促進機構としてシンデカン-4を介したマクロピノサイトーシスが関与することが示唆された。
今年度は昨年度に引き続きマクロピノサイトーシス阻害剤を用いてG4R8-HAの吸収促進機構について検証を行った。さらに、本ヒアルロン酸誘導体の構造最適化を目的として、短鎖オリゴアルギニン固定化ヒアルロン酸であるジグリシン-L-ジアルギニン固定化ヒアルロン酸(G2R2-HA)およびジグリシン-L-テトラアルギニン固定化ヒアルロン酸(G2R4-HA)を用いたマウス経鼻吸収促進効果の比較を行った。
in vitroにおける阻害試験の結果、G4R8-HAによるラニビズマブおよびトラスツズマブの細胞内取り込み増加はマクロピノサイトーシス阻害剤であるEIPA処理により有意に抑制された。さらにin vivo試験においても、G4R8-HAによるラニビズマブのマウス経鼻吸収促進はEIPA処理により有意に抑制された。また、ラニビズマブのマウス経鼻投与における短鎖オリゴアルギニン固定化ヒアルロン酸の吸収促進効果を比較したところ、G2R4-HAはG4R8-HAと同等の経鼻吸収促進作用を有することが明らかになった。
以上の結果から、本ヒアルロン酸誘導体の経鼻吸収促進効果にはマクロピノサイトーシスが関与すること、および抗体医薬の経鼻吸収促進には4残基以上のアルギニン側鎖を有する同誘導体が有用であることが示唆された。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] テトラグリシン-L-オクタアルギニン固定化ヒアルロン酸による抗体医薬の経鼻吸収促進機構2021

    • 著者名/発表者名
      伴野拓巳,八木晴也,鵜川真実,宮田康平,滋野浩一,佐久間信至
    • 学会等名
      日本薬剤学会第36年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Hyaluronic acid modified with L-octaarginine via a tetraglycine spacer enhances nasal absorption of antibody drugs2021

    • 著者名/発表者名
      Takumi Tomono, Haruya Yagi, Masami Ukawa, Kohei Miyata, Koichi Shigeno, Shinji Sakuma
    • 学会等名
      Controlled Release Society 2021 Virtual Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸を用いた抗体医薬の経鼻吸収促進2020

    • 著者名/発表者名
      田原章寛,伴野拓巳,鵜川真実,宮田康平,飛田悦男,佐久間信至
    • 学会等名
      日本薬剤学会第35年会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸を用いたバイオ医薬の経粘膜吸収促進2020

    • 著者名/発表者名
      佐久間信至,伴野拓巳
    • 学会等名
      日本薬剤学会第35年会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 高分子バイオ医薬の経鼻吸収促進剤としての膜透過ペプチド固定化高分子の開発2020

    • 著者名/発表者名
      伴野拓巳,八木晴也,鵜川真実,伊木亮司,宮田康平,飛田悦男,佐久間信至
    • 学会等名
      第70回日本薬学会関西支部大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸を用いた抗体医薬の経鼻吸収促進効果の検証2019

    • 著者名/発表者名
      伊木亮司,伴野拓巳,鵜川真実,滋野浩一,飛田悦男,佐久間信至
    • 学会等名
      第35回日本DDS学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-12-28  

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