研究課題/領域番号 |
19K16479
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
|
研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
湯浅 秀人 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 助教 (50825297)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 肝臓 / 電子顕微鏡 / 肝星細胞 / 超微形態 / 免疫組織化学 / 形態変化 / Cdc42 / アレイトモグラフィー / 微小突起 / 微細形態 / 肝線維化 / フィロポディア / 細胞間接着 / カドヘリン |
研究開始時の研究の概要 |
肝星細胞は正常肝では静止型の状態で存在しており,肝障害に伴い活性化し,細胞外基質を産生することにより肝線維化の原因となる。これまで静止型の肝星細胞はスパインと称される微小突起を介して肝細胞と接着しており,活性化に伴いその接着が消失することが明らかにされている。加えて肝星細胞を肝臓から単離し培養を行うだけでもすぐに自然活性することが確認されている。従って,肝星細胞のスパインを介した肝細胞との物理的な接着が肝星細胞の活性化抑制に関わる可能性が想定される。本研究では肝星細胞の接着を担うスパインの基礎的な性質・機能に加えて,その形成および消失機構についての研究を行う。
|
研究成果の概要 |
肝星細胞の慢性的な活性化は肝線維化の主因となる。肝星細胞は組織内で微小突起を介して肝細胞と物理的に接着しており、その接着を介して活性化を抑制している。そのため肝星細胞の微小突起は肝星細胞の活性化制御において重要な構造であると考えられる。本研究では肝星細胞の微小突起を構成するタンパク質およびその形成メカニズムについて解明することを目的に研究を行った。結果として肝星細胞の微小突起はフィロポディア様構造であり、small GTPaseの一つであるCdc42の活性化によってその形成が制御されることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝線維化は肝臓の様々な障害・疾患に伴って生じ,その進展は終末像である肝硬変の発症につながる。そのため肝線維化に対する医学研究は数多くなされてきたが、未だ優れた治療法は存在しておらず、アンメット・メディカル・ニーズの一つとされている。肝線維化は肝臓に存在する肝星細胞の活性化によって誘発される。そのため肝星細胞の活性化は肝線維化治療のための治療ターゲットとしてみなされているが、未だ不明な点が多く残されている。本研究では肝星細胞の活性化制御に関わる新規メカニズムの一端を明らかにした。そのため、この新規メカニズムを標的とした肝線維化に対する新たな治療法の開発が期待される。
|